そしてひび割れに注入するのが良いのですが、どうしてもタイルの上から注入してとの要求の場合は写真
のように面倒でもひび割れ付近の目地部はすべてシールを行います。
タイルの裏側は決してフラットではありません。
裏側は3本の足（凸）があります
当然ですがタイルの接着剤は裏面に全面に隙間なく付着しているわけではありません。
タイルの裏側は隙間だらけなのです。
タイルの裏側は水が流れているから・・・なんてよく言いますが。
そうなのです、隙間の目地部分から侵入した雨水が接着剤が付着していないタイルの足の部分を通っ
て下の方へ流れているのです。
そんなところに圧力を掛けて樹脂を注入すれば樹脂も雨水と同じように隙間を通って流れます
雨水とは違って樹脂には圧力がかかっていますから目地に少しでも隙間があると樹脂はその隙間から流れ
出してくるのです。
もしも仮止めのシールをしないでひび割れに注入するとその付近の目地から樹脂が溢れ出して来ます
それはもう大変なことになります。
と言う事で、写真のようにひび割れたところの近くの目地にはすべて樹脂が漏れないように仮止めのシー
ルを行うのです。
タイルの上から注入した場合は躯体のコンクリートのひび割れの中に確実に注入できるとは限りません
タイルの隙間が注入の樹脂で満杯になったとしても躯体のひび割れが微細な場合はひび割れの奥までは
圧力不足などの理由で入らない場合があります。
ひび割れからの防水とかタイルの剥落防止というような目的は確実に施工することができますが。
ここで経験からの豆知識を一つ
タイルが躯体のひび割れと一緒にひび割れている場合はタイルの浮きは殆どありません
タイルの接着剤はしっかりと躯体に接着していると言う事です。
タイルとコンクリート躯体の接着が悪い場合は躯体にひび割れが発生しても一緒に割れないでその部分は
タイルの接着剤が剥れてしまいます。
つまり浮いているようなタイルはコンクリート躯体と一緒に割れると言う事はないと言う事です。
私はタイルの上からの低圧注入はなるべくやらないようにしています。
汚れるし、不確実だしそして大変な手間です。
仮に樹脂が漏れなくても目地は剥離性シール材のブリードで黒く変色をしてしまいます。
いいことはありません。
単にタイル屋さんを呼ぶお金がないのなら、こちらでサービスでハツリしてそして貼り戻します
よ・・・・。
貼り替えた方がきれいでいい仕事ができます。
仕事が終わった時の満足感に断然差がでます。
goodよりbetter、betterよりｂestがお客さんにとっても幸せなことなのです。
