低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

問題山積の注射器タイプの注入器具に新商品とか

K社の古いタイプの商品と新商品

左からK社の新商品 10年前に開発されたB社の器具 S社のプラグA フロッグ

連休前に突然代理店さんからK社が新しい低圧注入器具を造ったと説明に来たのであまりにも似ているのでそのサンプルを送るよ・・という事で連休はこの物まね新商品について色々と試験をしました

この商品は写真の下に似たような製品があるものだけを並べて表示していますが、特にS社のプラグAと形もそのシステムも殆ど同じものです

システムについては当店のフロッグと同じ機能になっています

当店のフロッグは微細なひび割れの中に器具の中に発生する圧搾空気で樹脂を注入する一体成型の製品として18年前に特許を取得しています

S社プラグAはシステムについては特許はありません

当店の特許については20年の特許期間で残り2年なのですが

今回の物まね製品については新しい法律の不正競争防止法でS社などは対応できるかもしれませんね

この会社のあからさまな物まねのやり方は中国製品に似ていますね

特許が切れたから直ちに同じ商品を造るとか特許がなくても全く同じ製品を造り販売するのは禁止しようという事なのでそれが該当するのか否か

いずれにしても今まで注入工事を生業としている職人さんたちの中ではこのK社の注射器タイプの注入器具は色々と欠陥があって結果が見えない仕事なのに大丈夫なのかと言っていたのですが、どちらにしても今度の新商品はひび割れの中には確実に樹脂は注入できそうなのでそれはそれで良かったと思います

但し実際の現場での注入工事はこの新製品は最初の写真にあるようなグリスポンプでしか注入はできないようです

グリスポンプは重いし超低粘度型の樹脂の場合はポンプから漏れてきます

このK社の製品を使っていたのは塗装屋さんが圧倒的に多いので初めて使うグリスポンプはうまく使えるのでしょうか

S社のプラグAと当店のフロッグは専用のポンプでお互いに互換性があるように造っています

もともとこのS社のプラグAは世界長株式会社(ゴムメーカー)で開発したもので私が在籍していた会社でこのプラグAの開発にも参加していましたので互換性を考えたのです

 

15年ほど前にりそな中小企業財団で世界の先進国では特許の売り買いが盛んなのに日本では殆ど無いのでいずれは日本でも知的所有権の売買が盛んになるだろうとそれを始めたのですが

最初の年の150件の知的所有権の技術移転は一件も売れなかったそうです

当店のフロッグも入っていましたが問い合わせすらありません

その状況は現在もほとんど変わりません

今回のK社のように自社の製品に問題があったとしても決して他社の技術を買うというようなことはしないというのが日本の企業のやり方なのです

特許に抵触しない方法で似た商品を開発するのが優れた技術者という事になるのです

他人が考えた技術で飯が食えるかと言う古い体制が未だに残っているのだと思います

日本は世界でもまれに見る物まね技術の国なのです

身の回りに日本人自身が発明した製品は殆ど無いのはその国民性の為なのです

ラジオ、テレビ、洗濯機、乾燥機、スマホ、PC、自転車、自動車、電車,電話・・・

日本人が発明したものはなんにもありませんね

自動車のハイブリッドもロールスロイスの開発でトヨタではありません

ウオッシュレットもアメリカの医療関係の方が昔に開発したもの

物まねの技術は今は韓国とか東南アジア、インドで日本以上に盛んに行っています

中国は物まねもありますが日本とは違って基礎研究が盛んで既に日本は色々な分野で追い越されています

中国、韓国は欲しいものは特許もそうですが人材すら買い取りますから、そもそもお金を出さないで真似だけをするような日本がそれに勝てる筈はないと・・残念っす

そんなわけで日本は物まね技術さえ他国に負けてどんどん空洞化しています

来年はGDPもインドに追い越されて5番目になります その額も中国の四分の一程度になっています

このままでは駄目です

今の子供たちの時代はなんとか技術立国日本となってほしいですね

連休明けは住宅の基礎のひび割れ注入です

そうなのですモグラとなります・・GDPとは全く関係がありませんね