低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

低圧注入器具フロッグの改良

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コンクリート構造物における微細なひび割れ補修の注入器具は、当店のフロッグ以外にも数社が製造販売

をしていますが、空気圧による注入のシステムは当店も含めて2社あります。

フロッグの特徴は色々な硬さの樹脂を簡単に注入、注ぎ足しができますが他の1社(Aプラグ)も同じような

利点を持つています。

このAプラグとの大きな違いは構成されている部品数が違うと言う事です

フロッグは本体とノズルと逆止弁の僅か3コで構成されていますがAプラグはパッキンも入れて7~8コぐら

い(?)だと思います。

このAプラグは今は外資系の会社が製造販売をしていますから中国で生産しています。

元々は国内のゴムメーカーの製品でしたのですが、数年前にこの外資系の会社に人員とも引き取られたと

言う事情があり現在はこの外資系の会社の製品となっています。


この製品は基本的な特許権が無かったために外資系に引き取られ中国に生産をシフトした時に今まで下請

け生産していた国内の会社が同じような製品を造って独自に製造販売をしています。


フロッグは構成がシンプルなために価格は他社製品に比べるとかなりな安価となりますが、性能について

の格差はこのAプラグと比べてもさほどその差はありません。

大きな違いはフロッグは一回の注入で18~20ccの量を注入しますが、Aプラグは一回で10CC程度の量です

職人さんによってはフロッグを使うと樹脂を多く食うので高くつくと言いますが、造った私からすると

ひび割れの中には徹底して沢山樹脂を入れる事のほうが大切だと思うのですが。


天井面についての樹脂の進入する力はフロッグが少し劣っているかも知れません。

樹脂の量が多い分樹脂を押し上げる力が少し足りないのです。


そこで、長年の懸案事項でしたがフロッグの汎用品(天井壁用)については多少改良したいと考えています


詳細についてはあまり詳しくは言えませんが最初の設計に戻したいと思っています

フロッグの出荷を見ると床壁用が全体の85%で天井壁用が15%程となっています


天井面のひび割れは少ないという事なのでしょう。


写真は国土交通省のつくばの研究所の天井ですが、このようなひび割れは少ないという事かも知れません。

下の写真は原子力研究所の天井面のひび割れ注入です。

放射線の漏れを防ぐと言う事でした。


これらの現場は現在施工しているのではありません。当店の過去のフロッグ施工例から引き出して載せて

います。



新築のマンションなどは内部の壁はコンクリートにクロスの直貼りですが、梁の部分はボードで包んでか

らクロス貼りですから目立たなくてクレームになりにくいと言う事もあります。


それに梁の部分はコンクリートの乾燥収縮とか荷重とかではひび割れは発生しにくい箇所のせいもありま

す。


フロッグ天井壁用は来年の春までは改良製品として現在の汎用品と交換したいと思います。

フロッグ愛用の皆様・・もう少し我慢して下さいまっせ。

低圧器具を1000コ買うとすればプラグAとはなんと10万円近くも価格差があるフロッグですから少しは我

慢して下さいませ・・・。