低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

そうです、漏水処理はこの時期が大切

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先週は都内の大型マンションの新築現場の止水工事でした。

折角、コンクリートを乾かしたのに日曜日には雨で基礎のスラブは水浸しだと思います。

過去に地下の基礎部分のコンクリート打設時に、ひび割れからの漏水とか切り付部分のの隙間からの

漏水について直ちに補修を依頼されるという事は殆どありません。


そもそもこの地下部分については湧水ピットなどと言い漏水は不可欠で止水などは必要がないという考え

方があります。

そのために釜場等に水中ポンプ等を設置して年から年中地下水が溜まるとポンプを動かす・・・という設

計になっていますが。


でも素人の考え方からすれば、大切な基礎部分のコンクリートにひび割れが発生して地下水が年から年中

建物内部に進入してくると思えば決して放置しても良いと言う事ではないと思います。



この現場ではひび割れを見つけ次第我々を呼び出して補修させるという徹底さです。


理想的な現場監督だと思います。


止水をやれるだけはやって、それでも尚、漏れてくる地下水についてはポンプで排出するという考え方

は我々にとっては素晴らしい考え方だと思います。


マンションに入居している人達は基礎の地下部分に入ることもないので、地下の部屋に地下水が流れ込ん

でいる事などは殆ど知らないのではないかと思います。


一枚目の写真は基礎部分ですからこの上に地下一階部分が造られると、今回補修した場所には簡単には入

れなくなります。


隔壁も耐力壁ですからドア、階段は一切造れません。


ひび割れ等の建物への影響については短期的には心配はありませんが、先の30年程先にはどうなっている

のでしょうか・・・・・・。



最近はマンションの内覧会の時にこの部分を見せて欲しいとの要求が良く有るそうです


しかしこの部分に入り込むのは簡単ではありません。


酸欠とか、入るには梯子とか人通口の丸い狭い所を腹ばいになってからしか入れなくなります。


燕尾服とかウェディングドレス着用ではまずやめた方が良いと思いますよ・・・。



さて、施工ですが今回はフロッグの導入路工法でひび割れと切り付け部を止水します。


ひび割れた部分をサンダーで深く切り込みます


300㎜間隔でフロッグ取り付けの穿孔をします


フロッグの台座を取り付け穴に挿入できる形に加工します


伸縮するネットをカットした溝に押し込みます


フロッグを取り付けます


この段階でひび割れからの漏水が少ない場合は急結セメントでフロッグ廻りそして切り込んだ溝を埋めて

しまいます。


漏水する水の圧力がある場合はフロッグのノズルを外して圧抜きをしながら急結セメントで埋めてしまい

ます。


この方法であると、例え、ひび割れの奥の中に樹脂が入らなくても切り込んだネットパイプには充填され

ます。


止水は確実にできます。



注入するエポキシ樹脂は当然ですが低粘度型の水中硬化型を使用しております。

注入する圧力の力は加減しません。


通常の低圧注入の圧力は2㎏程度ですが、今回は20㎏(タンク内の圧搾空気の圧力)以上を掛けて樹脂を押

し入れます。

フロッグのタンクが膨れてきますが構わずに樹脂を押し入れます



進入してくる地下水の圧力以上の力で樹脂を押し入れるのです。