低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れから漏水の場合

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

今回はひび割れたコンクリートから地下水が漏れ出している場合のフロッグ工法による止水の方法です

一般的な止水工事は博打のようだとよく言います


そうなのです、簡単な漏水ならば一度の施工で完璧に漏水は止めることができるのですが、建物が古いと

かひび割れが思わないところにも発生しているとかによつては・・ここを止めたらあっちから漏れ出して

きたとかで水と追いかけっこになります。


その止水が簡単であるかどうかは、残念ですが施工してみないと分からないという厄介なものなのです


施工する付近に隙間とかひび割れが現れて見てわかるのなら問題はないのですが、圧力がかかっている地

下水は止められると更に圧力が上がってしまうのです、そしてどこかの隙間を探して必ず漏れてくるとい

うしつこい性格の女みたいな奴なのです・・・・失礼っす


漏れてくる水を強引に止めたらその倍以上の力で押してくる地下水の特徴はよく理解して対応しないと止

水なんてとてもできません。


別れたい女性とは上手に相手の性格をよく汲みとって、そしてゆっくりと相手に傷をつけないようにしな

いと駄目・・・と先輩が言うように・・強く出ると倍の力で叩きのめされてしまうぞぅ


地下水も似ています。

止水は漏れてくる水をいきなり止めようとしてもなかなか止まりません


フロッグ工法の場合は次のようにして止水します


ひび割れた個所をサンダーで幅4mm深さ30mmの溝を作ります


サンダーで切り込んだ後にしばらく待って再び水が出てくるのを確認します


水が出てきたらフロッグを取り付ける注入口を200mm間隔でその溝の上に造ります


フロッグの台座は鋏で簡単に切れますから15mm角程度に切ります


コンクリートに15~20mm径の取り付け穴を深さ30mmで穿孔します


次にポリエステルのネット状のパイプを引き延ばしながら溝の中に押し入れます


押し入れたらフロッグを上から穿孔した穴に装填します


この時に漏水が多いときはフロッグのノズルを外しておきます


そうですこの技が水圧を抜く方法なのです


水がにじみ出ているような程度でもいきなり急結セメントでひび割れに封をしたら間違いなくその隙間か

ら水圧で漏れてきます。

もしも水が漏れてこないのならこんなにややこしい工法なんか必要ないものね


必ず水の圧力抜きは知って置きましよう


フロッグを取り付け終わったら急結セメントでシールをします


数時間してからセメントは固まりますから、固まったらフロッグのノズルを締め付けてしまいます


暫くすると地下水が隙間からフロッグの中に流れ込んできます


シールしている所から水が漏れてこないのならこの仕事は殆ど成功です


できれば翌日に樹脂を注入します

急結セメントですから数時間で固まってはいるのですが、時間を置くことによって思わない個所からの

漏水がある場合は事前にシールができます。


慌てないのが良いのです



翌日に水中硬化型低粘度のエポキシ樹脂を注入します


注入された樹脂は中のネットパイプの中に満杯になります


更に圧力を上げでそこで放置すると隙間が大きければ樹脂は溝の先のひび割れの中に侵入していきます


運が悪くて樹脂が溝の中から先に進まなくても、少なくともその溝の中には樹脂で満杯ですからそのまま

硬化してしまえば確実に漏水は止めることができます。


フロッグは通常は0.3~0.4MPaの圧力ですがmaxラインを越して注入すると2MPaにも圧力は上がります

このような場合は低圧と中圧が必要となります


輪ゴムタイプではとても無理だと思います


他のメーカーの事はいいんだよ・・・・・ってか