今週は特養ホーム建築中の地下室の止水工事です
躯体は基礎部分と一階部分の一部しか打ちあがっていません
早い時期にこのように止水を行うという事は丁寧な工事を行うというような姿勢が見られます
一般的には地下室の壁面は2重壁とします
壁から地下水が漏れてきても2重壁の間に溝を造っていて更に階下のピット(釜場)に落として一定の量になっ
たらポンプアップするというのが方法なのですが、それはそれで、漏水は止めるというのが正しい方法だと
思います。
地下水は外壁のひび割れなどの隙間から流れてくるわけで処理ができるからと言って放置してしまうと長年
の間には壁の中の鉄筋は腐食してしまいます。
地下室の壁の場合は耐力壁があるわけですからひび割れ部分が中性化しても良いというわけではありません
フロッグ工法による止水の方法はひび割れから入ってきた水を漏れた方からフロッグで水中硬化型の樹脂を
押し返してひび割れの中から樹脂で水を押し返すという方法です。
極端にひび割れが小さい場合は圧力では押し返せない場合がありますから溝を切ってネットパイプを挿入
してその部分に樹脂を注入して出口で固めてしまいます。
濡れている個所は急結セメントでシールをしますが乾燥している個所は速乾性のシール材を使用します
今回は漏水している個所は3ケ所です
この程度の止水なら自信をもって確実に止水できますと事前に約束しても大丈夫ですよ
急結セメントでシールしたときに僅かでも水が漏れてくるようなときは再度セメントを塗り固めます
翌日に樹脂が硬化したら器具を全部撤去するのではなく器具の足から上は切り落として埋め込んだ台座と
脚は残しておきます
一番下の写真が足を残している様子です
台座の取り付けは25㎜径を穿孔するのもいいのですが手間が掛りますからサンダーで井形に切って四角く
溝を造ります
1コ造るのに僅か3分ほどですよ
ドリルなら力を入れて10分はかかりますよ
何故接着剤では駄目なの・・・・・濡れている個所にフロッグ等を直ちに接着する接着剤は世の中にあり
ませんので・・・・
今のところ急結セメントしかないのです