低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

急ぐ場合は速乾性のシール材で

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今月は現地での調査が多い月です

ひび割れ注入工事の施工の説明の時によく質問されるのは、3日間もかかりすぎるよ・・・なんとか1日で済

ませる事はできないの・・なんて言われます。


低圧注入工法は一般的には1日目にひび割れの上にフロッグなどを取り付けて、2日目には樹脂を注入してそ

して3日目には1日目に取り付けた器具等を撤去して完了となります。


それぞれに使用するのは接着剤の部類のものを使用しますから、硬化時間が長く掛るのです


一日目に使用する剥離性のシール材はその硬化時間は7~15時間もかかります


注入するエポキシ樹脂も同様に硬化時間は5~15時間も掛かります


ひび割れの中に入るエポキシ樹脂については、完全に硬化しないでも樹脂に粘りが出てくればなんとか施

工は出来るのですが、1日目に使用する剥離性のシール材については完全に硬化しなければ次工程の注入時

に樹脂が漏れだしたりしますから決して次の工程には進めません。


今日はこのシール材について説明をします

下の表は市場にある低圧注入工法に使われているシール材の種類でその適材適所を書いているものです


仮止めシール材には大きく分けて剥離性のシール材と速乾性のシール材があります

剥離性のシール材には1成分型と2成分型があります

速乾性については2成分型で一般には500グラムのチューブに主剤と硬化剤がそれぞれに分かれて入ってい

ます。


この速乾性の場合には混合してから直ちに硬化が始まりますから可使時間は5~15分ほどです

ひび割れの数量が多い場合には、この程度の短い可使時間では仕事になりませんから剥離性のシール材を

使うのが普通です。

剥離性の可使時間は30分~2時間もあります


時に素人に近い職人さんの現場に行くとこの速乾性しか知らないということで数量に関係なくこの速乾性

を使うという事もありますが、確実に注入するなら剥離性が有利です。



この仮止めシール材についてはそれなりに種類がありますので適材適所で使いこなして欲しいと思います


写真の現場は雨が降るとひび割れの中に雨水が浸みてくるという事なので晴れている間に早く注入しよう

と面倒でも速乾性のシール材を使用しています。


そうです速乾性の場合は2日間で完了してしまうのです


エポキシ樹脂は硬化して固まってしまうと耐水には優れていますので乾燥しているうちにひび割れの中で

硬化してしまうと翌日に雨が降ってもこちらの勝ち ? ・・となるのです。