低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

地下室の水は地下水位次第

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久し振りの更新です

更新する暇もなく忙しいのかと言えばそうでもありません

昨年とは違って大型の物件が少なく小さな数量の補修工事が多いために、手間が掛った割には仕事の量

が増えないのです。


報告するような物件も少ないという事も更新の頻度が少なくなったのです


10万人までは書き続けますよ・・・・誰かのためにもなっていると信じて


今回の物件は先前にも報告していた特養老人ホームの地下室なのですが、漏水の度に補修の依頼がある現

場なのです。


今回で3度目の補修工事です


雨が降って水位が上がった時には上の方のひび割れに漏水が発生したり、コンクリートを打設して1年以内

の為に時間の経過でコールドジョイントに新しくひび割れが発生したりで・・・元請のゼネコンも我々も

またかと・・・・うんざりします。


我々は仕事を請ける方ですから文句を言ったら罰が当たりますが・・・でも一度で済んだらと思います



写真は最初の状態です、水が流れ出しています


水が流れ出している個所を確認したらフロッグを取り付ける為にコンクリートを四角く溝を造ります

ひび割れが繋がっていたらそのひび割れに沿って溝を造っておきます

溝の中にネットパイプを伸ばして挿入します。

そして四角い所にフロッグのノズルを外して溝の中に押し込みます


溝とフロッグの溝に急結セメントで漏れないように押し込み固めてしまいます


暫くするとフロッグのノズルから水が流れ出してきます

この時に他の所から漏水していないかをよく観察して確認します・・・もしも近くの隙間から水が漏れて

いたら直ちに急結セメントで止水をします。

この時に漏れを防いでしまうとこの仕事の半分以上は出来上がっています


数時間後に(急結セメントが固まったら)フロッグのノズルを取り付けて水中硬化型のエポキシ樹脂をフ

ロッグに注入を始めます。


フロッグの器具の中に水が入っていても構わず樹脂を注入し続けます


ひび割れから地下水が入ってきていた道を今度はフロッグの圧力で樹脂を押し入れるのです

水の出ている圧力よりもフロッグの押し圧の方が遥かに強いために水は押し戻されてしまいます


樹脂を充分注入したら注入は完了です


この工法はフロッグで樹脂をひび割れの中に押し入れる方法ですが、もしも仮に樹脂がひび割れの中に侵

入出来なくてもひび割れの入口にセットしたネットパイプには確実に樹脂が含侵されていますから水が漏

れるような事はまんずありません。


翌日に漏水を確認したらサンダーで出っ張りのセメントそしてフロッグを足から切り取ります

この時にフロッグの溝の中にある台座はそのままにしておきます。

下手に斫って取り出すと再度漏水するかもしれませんので、できるだけ急結セメントは残していた方が

ベストです。


私は擁壁とか壁面のひび割れからの漏水はこの工法がベストだと信じています


一般的にはひび割れの漏水している個所を大きく斫ってそして急結セメントを埋めて止水という方法が

主に行われていますが、この方法は長年を経過すると急結セメントが劣化して漏水が再発するようです


エポキシ樹脂の方が遥かに長持ちしますよ