低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

コンクリートのひび割れ補修はフロッグが最適

ひび割れが詰まっているときはひび割れを現す

フロッグの注入システム

 写真は擁壁のひび割れ注入と図はフロッグの注入システムの機能です

 フロッグは樹脂の注ぎ足しが簡単にできて、その動きが遠くからでも良くわかります


インターネットでコンクリートのひび割れ補修と検索すると色々な方法が出てきます

どれが自分が補修したいと思っているひび割れに効果があるのか素人の方にはさっぱり解らないのではないかと思います
例えば体の切り傷の治療方法とその薬をと探すとそれこそ沢山の薬とか治療方法が出てくると思います

吹き付ける消毒薬で治るとか、塗り薬がよく効くとか、いやいやそれほどの傷ならば病院で縫合手術が必要だとか・・・・

コンクリートのひび割れ補修もよく似たところがあります

ネットを見てみるとひび割れの上に接着剤を擦り込む材料とか樹脂モルタル系のものを塗るとか、ひび割れの上に溝を造りその中にシーリング材をシールして塗装するとか、そしてひび割れの中に接着剤を充填してコンクリートの強度を戻すなど・・

それこそこんなもので補修できるのかというようなものまで載っています

コンクリート構造物にひび割れが発生した時になにが問題なのかをよく知ることが必要です

コンクリートにひび割れが発生してそのひび割れが裏側まで貫通しているのかまたは表面だけのひび割れなのかその違いで問題点は違ってきます

ひび割れが貫通していればそのひび割れた隙間に湿気とか空気が常に通ります

コンクリートはアルカリ成分ですから内部に鉄筋があってもアルカリ成分で包んでいればそれこそ50年以上経っても鉄筋は錆びることなどはありません

しかしひび割れが入りその隙間に湿気とか酸素が入り込むと経年変化でコンクリートはアルカリ成分から中性化へと変化してしまいます

コンクリートが中性化するとコンクリートは脆弱層となり内部の鉄筋は酸化して錆びてきます

鉄筋が錆びると鉄筋は膨張しますから脆弱層を簡単に内部から剥がしてしまいます

一般的には爆裂と言います

ひび割れの補修方法で表面から接着剤を塗っても、ひび割れを削って溝を造りシーリングしてもその材料が再び割れたりしない限りこの中性化による爆裂は防げると思います経験からすればひび割れが貫通していると裏側から湿気等が侵入し、表側に太陽が当たりコンクリートの温度が上がってくると内部の湿気は水蒸気となり暖かい方へと強く出ようとします

せっかく擦り込んだ接着座を簡単に割れさせてしまいます

外壁の塗装剤が風船のように膨れているところを見ることがありますがこれなどは湿気が塗装剤を膨れさせて剥がしているのが原因なのです

ひび割れが貫通していない場合は、例えば切り傷で血液がにじむ出る程度なら消毒液を吹き付けるだけでいいという程度の治療と同じで補修の方法も接着剤を擦り込む程度でいいと思います

コンクリート構造物の強度をひび割れる前と同じ状態にするという事ならひび割れの中にコンクリートよりも強度がある接着剤を隙間に充填する方法がベストです

自動式低圧樹脂注入工法がこのような工法の共通した名称となります

低圧樹脂注入器具には各社のいろいろな器具かありますが現在はJIS規格がありませんのでそれこそひび割れ幅によっては全く機能しないような器具もあります

ひどいものには壁と床のひび割れは注入できるけど天井面のひび割れは注入できないものもあります

また硬い樹脂は注入できない製品もあります

コンクリート構造物に発生するひび割れは決して一定の幅とか深さではありません

ひび割れ幅が例えば0.1~0.2ミリ幅までは超低粘度型のエポキシ樹脂しか入りません

ひび割れ幅が0,5㎜幅以上は中粘度型もしくは高粘度がたのものでなけれはせっかく注入しても樹脂が柔らかければ内部で流下して外に出てしまいます

貫通したひび割れは瓶底のように底がある訳ではありませんので際限なく注入してもその樹脂は流れ出すだけなのです

しかもひび割れは表面は0,3㎜幅であっても内部は狭くなっていたりジャンカがあつたり

広くなったりしています

ひび割れ幅と樹脂の硬さには必ず適合性があります

注入施工は超低粘度型の樹脂から始めて低圧注入器具の樹脂の減り具合で次の硬さの樹脂を注ぎ足すという事をしなくては確実な注入での充填はできません

輪ゴムで圧力をかけるなどの器具では樹脂の注ぎ足しもできないし中粘度型以上の硬さの樹脂は注できないようなのでダイジョブなのかな

何故このような基本的なことができないような器具が多く出回っているのか、更にはそもそも低圧注入施工を生業としている職人さんが全国でもほとんどいないのは何故なのか

それは簡単な理由です

注入した結果がすぐには簡単には解らないからという事

公共事業でも素人に近い人たちが注ぎ足しをしないで平気で仕事をしているのも注入の結果が検査ができないという事が原因なのです

検査がないのなら素人でもいいかと・・・

国交省とか日本産業調査会(JIS規格)がしっかりしないとこれらも中国に追い越されるよ

中国ではライフラインの整備という事で鉄道などの橋脚などのひび割れ補修などを研究しています