低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

一級河川に架かる大橋

ひび割れ幅の確認とマーキング

剥離性シール材の攪拌

シール材の施工

フロッグの取り付け

シール材が硬化したら樹脂注入

エポキシ樹脂注入


久し振りの更新です

今回はフロッグの代理店さんの施工グループの職人さん達が施工しています

ここの職人さんたちは基本から勉強して基本通りの施工をしています

ひび割れの幅にあった樹脂を選定して超低粘度型のエポキシ樹脂から注入しています

基本通りです

コンクリートに発生している微細なひび割れは、直ちに建物の構造に影響するものではありませんが長期的にみるとひび割れの中に湿気と空気が入り込み周りを中性化させてしまいます

中性化するとコンクリートは脆弱となり更にコンクリートの中にある鉄筋を錆びさせてしまいます

鉄筋が錆びると鉄筋は膨張しますから脆弱になったコンクリートを簡単に爆裂してしまいます

数年前から国交省都道府県で日本中の橋の劣化等を調べて早急に補修が必要な橋については順次補修をしているようです

今回は利根川にかかる箱形の大橋のひび割れ補修にフロッグを使っています

箱形の橋は川幅が広い道路のみに架けられています

微細なひび割れの中にエポキシ樹脂を確実に充填するには色々な技術と意識が必要です

注入の結果が見えないという事がこの仕事の最大の問題点なのですが、結果が見えない仕事だからこそ丁寧に確認をしながら施工することが大切です

結果が見えないのなら、そして直ちに構造物に影響はしないのなら適当でもいいじゃないか・・

と考えて全くの素人に近い職人さんたちがこのような公共の構造物で施工したという話をよく聞きますが残念に思います

阪神の震災の時にJRの橋脚が崩壊した原因はひび割れの中に角材が入っていたという事が強度を保てなかったという話があります

もしもひび割れの補修をひび割れ補修の専門職人さんが立ち会って施工していたのならそれはすぐに何かが埋まっているのではと解ったと思います

コンクリートに発生しているひび割れには色々な特徴があります

例えばひび割れが打ち継ぎ目地から基礎部分までなら、ほぼ貫通しているひび割れだと推察できます

亀甲状態のひび割れの場合は表面をモルタルで補修した場合に発生する症状とか

ひび割れが真ん中に短くある場合は、コンクリート打設後に何らかの理由で補修したとかまたは内部になにか埋まっているなどの場合に起きる症状だと経験から推察ができます

塗装屋さんも防水施工店も大工さんもそれを生業として真面目に施工しているのに、注入工事は兼業の職人さんとか殆ど素人の職人さんが多く仕事をしているという事にそれでは対価に値する仕事はできないのではないかと思います

暑さで仮止めのシール材は硬化が早くて大変ですが、この仕事の重要さを考えて頑張りましょう