低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れから雨が沁み込んでくる

ひび割れ幅は0.2㎜

フロッグで樹脂を注入

築後30年の分譲マンションですがリフォーム後にクロスの下から雨水が沁みだしてきていました

ひび割れ幅は0.1㎜から0.3㎜程度で漏水から時間が経過しているせいか遊離石灰も流れ出している

付近は中性化している筈ですが内部の鉄筋はまだ錆びていない様子

入居者の都合で補修はクロス貼りも含めて2日間で完了して欲しいの要望なのでフロッグの取り付けとシールは速乾性の仮止めシールを使用している

一日目にフロッグを取り付けて直ちに超低粘度型のエポキシ樹脂を注入している

外壁に貫通しているので外壁のタイル目地などを確認して樹脂が漏れだしたら直ちに注入を停止して外壁に流れ出したら直ちに拭き取ることとしたが推定必要量を過ぎても外部には漏れてこなかった

注入した樹脂はひび割れから上のサッシ周りのモルタル部の大きな隙間に漏れていったのか外部の面台の下に樹脂が流れてきた

漏水はサッシの面台下からの雨水の侵入だと確認ができました

サッシ周りのシーリング材も打ち換えてそして完了です

コンクリートの中性化は一般的には長期に亘る性質のものですが一旦ひび割れが発生するとそのひび割れの隙間に湿気、酸素が入り込みコンクリート内部のアルカリ成分の遊離石灰を分離して外に流し出します

鉄筋はコンクリートのアルカリ成分に守られて錆びませんがアルカリ成分が流失してしまえば内部のアルカリ成分はなくなりいわゆる中性化をしてしまいます

中性化してしまうと鉄筋は錆びてしまいますしその付近のコンクリートは脆弱層となって脆くなってしまいます

この一連の変化もそんなに早くおこるわけではありませんが、ひび割れ補修は早いに越したことはありませんね