のきょう
橋桁のひび割れにエポキシ樹脂を注入
床板の下の桁のひび割れ
樹脂の漏れが少ないのは仮止めシール施工の技術
押された樹脂は隙間を見つけて浸透していく
セッティング時にひび割れ幅を記憶しておく
今回は当店の施工ではありませんが、その地区ではベテランの職人さんたちの施工です
今年の暑さには驚くほど異常でしたがその中での施工はご苦労様です
仮止めシール材は我々が普段使っている剥離性ではありませんが、確実にひび割れの上に樹脂が漏れないように施工されているのがよくわかります
樹脂も何回も注ぎ足しをしていますから間違いのない施工技術だと思います
数年前から国土交通省では日本の橋の中で早めに補修の措置をするという橋について全国においてピックアップしているそうです
現在の日本の橋の61%は10年後にはその耐久性の想定の強度の寿命が来ると言われています
橋の主桁に発生するひび割れは建物で言えば梁とか耐力壁にひび割れが発生しているのに相当しますから建物の壁のようにひび割れの上に溝を造って樹脂モルタルで埋めるような事では殆どその耐力には及びません
ひび割れ補修にはコンクリートよりも引張強度が優れているエポキシ樹脂などのような接着剤を隙間に確実に充填して強度を保持することが大切です
一般に橋の桁はプレストレストコンクリート工法で造られますが、この方法は内部にある鉄筋を引っ張った状態でコンクリートを固めています
建築にあるPC版と同じ工法です
この工法は強度が増すという事で日本では一般的な工法ですが、ひび割れが発生するとその隙間から雨水などが入り込み長い時間を掛けて鉄筋を腐食させてしまいます
引っ張っている鉄筋がその腐食によつて切れる場合があります
鉄筋が切れたとしても直ちには桁は崩れませんが、同時に多くの個所の鉄筋が切れてしまうとそれは重大事故となります
国交省では緊急措置段階の橋が全国で672か所あると報告がありますが、今年ですべての橋の補修は終るのでしょうか
今年の春から夏までに当店のフロッグで橋の施工に使われたのは5か所は確認をしています
4か所はすべて一級河川に架かる橋でした
橋桁のひび割れ補修の注入工事は桁の下から天井(床板)に向かって注入しますからフロッグも天井壁用タイプを使用しています
首が疲れますがトンネルのように排気ガス対策でマスクをしないでもいいし、下には川があってとてもいい景色なので私は好きな現場の一つです
地図に載っている橋を補修したという事はいつまでも忘れませんのでそれはそれで楽しいと私は思います
先日に30年前に施工指導した長野の橋を通った時、歩いてかっての施工個所を見てみると施工跡が今も残っていてなんだかとても感動しましたですよ・・・ハイ