低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

コロナも共生で普通に工事

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デッキプレートの上に打設したコンクリートにかなりな数のひび割れに低圧注入です

 

建物が大きいせいもありますがひび割れた個所全部を低圧注入すると予算が遥かにオーバーすると今回は塗床を計画している個所だけとなっています

 

ひび割れた個所をそのままかシールだけをして塗床材で塗布して仕上げをすると殆どの場合にはその塗床がひび割れに沿って膨れるか割れてしまいます

何故膨れたり割れたりするのか・・・

コンクリートは常に湿気を吸収したり吐き出したりしていわゆる呼吸のような事をしています

雨天のように湿気が多い時は湿気を吸い乾燥してくるとひび割れから湿気を暖かい方へと押し出します

デッキの下は天井裏となりますから暖かい方は室内の床面となります

少々硬い床材でもこの水蒸気状の湿気は暖かい方へとかなり強い力で長期間押し続けます

その結果床材は膨れたり割れたりするのです

 

あまり経験が無い人はひび割れの上にシーリング材を塗っておけば大丈夫とその上に床材を塗布したりしますが殆どの場合は床材は膨れてしまいます

クッションフロアーなどは短期間で膨れてきます

良く見かけるのはスーパーなどで改修工事をしたばかりなのに床にミミズが這ったように膨れている個所を見かけますが、これなどはひび割れの処理を確実なものにしなかったのが原因だと思います

 

今回は我々の提案もあってタイル部分は除いて塗床面だけは確実にひび割れの補修をしようという事で低圧注入をしています

フロッグ工法で施工ですが注入する樹脂はエポキシ樹脂の超低粘度型と低粘度型更に仕上げには中粘度型のエポキシ樹脂を注ぎ足し注入しています

 

ひび割れの幅は0.2㎜から2㎜幅までありますからひび割れ幅に合った樹脂を注入するために超低粘度型の樹脂から順番に注入しています

フロッグはこのように樹脂の注ぎ足しができる器具ですから今回のようにひび割れ幅が多岐にわたる場合はその能力を発揮できます

 

低圧注入器具によっては中粘度型の樹脂は注入できないものが殆どですから今回のように2㎜幅の場合はどうしているのでしょうね

 

今回は下地が折版ですからいくら沢山注入しても階下に漏れることも無いという事で推定必要量(コンクリート厚さ×ひび割れ幅×延長数=)の3倍の樹脂を注入しています

ひび割れることにより内部の鉄筋とのズレ部とかひび割れ幅は表面と裏側までは必ずしも同じではなく大きくなっている場合も狭くなっている事も考えてより多く注入しています

 

この現場では朝礼の前に体温計で体温を測るのですが37°C以上は帰ってくれとは・・・

コロナだからしようがないよね・・・