低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れからの漏水は屋内から注入です

f:id:nacatacobo:20200310063906j:plain

f:id:nacatacobo:20200310063913j:plain

f:id:nacatacobo:20200310063954j:plain

f:id:nacatacobo:20200311062244j:plain

都会の密集したビルの場合は漏水したからと言って直ちに外部から足場を設置したりゴンドラを掛けたりして作業できるものではありません

今回の建物は隣のビルとの間は1mもありません

人間さえ入り込めません

この様な場合に限りませんが我々が得意とする低圧注入工法ではひび割れからの漏水ならどんな場合も屋内から防水処理ができます。

つまり外部からひび割れを通じて雨水が侵入してきているのなら出てきている室内側からフロッグでエポキシ樹脂を低圧で押し入れればひび割れの中に樹脂が隅々まで充填されて確実に隙間を埋めることができます。

この方法を良く知っている人なら必ずこの低圧注入工法で漏水処理を依頼するのですが知らない人はなんとか外部から補修しようとします。

このビルのオーナーさんは昔からこの工法を良く知っているので雨漏りがすると必ず我々に相談があります。

低圧注入工法は低粘度型のエポキシ樹脂をゆっくり時間をかけて押し入れる方法ですから隙間があれば樹脂はどんどん侵入していきます。

ひび割れが内部で複雑に分かれていても自動的にそれぞれの隙間に侵入していきます

雨水が侵入していくのと同じ理屈になります

微細なひび割れの中に雨水が入り込んで室内に漏れてくるのは雨水が風などの圧力に押されて入るのですから低圧注入の原理と同じ事なのです

この様な微細なひび割れの場合は風を共わない雨の場合は殆ど漏水はしません

 

施工の方法ですが

最初に塗材を剥ぎ取ってひび割れを現わしにします

ひび割れに塗材が詰まっていたら低圧注入器具(フロッグ)を取り付ける位置だけ詰まった塗材を取り除きます

フロッグを取り付けてひび割れは全て樹脂が漏れないようにシールをします

注入は超低粘度型の一番水に近い柔らかい樹脂から注入を始めます

樹脂がひび割れの中に入りフロッグのなかに樹脂が無くなったら少し硬めの樹脂を注ぎ足します。

養生して樹脂が硬化するのを待ちます(一日程度置きます)

写真はお客が多い建物ですから間違ってお客様が触れてフロッグが弾けても漏れないように確実に養生しています

 

撤去して完了です、後は塗装屋さんにお任せです

 

新型コロナウイルスの為にマンションなどの室内のひび割れ補修は入居者の方から少し待ってとなっています

こんな所にも影響しているのだと実感です