低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

テナントビルのひび割れからの漏水

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今日は台風で我々の仕事は取り敢えず休みです

台風が来ると今までに施工した止水工事の結果が直ちに解るので何とも気になる事なのです


自信はあっても「お水様」の事なのでどんなことを・しでかす・かと・・同様に不安なのです。


経験から言えば、ひび割れの中に低圧注入工法で樹脂を注入した事が確認できていればまず間違いなく

止水はできています。


施工した個所から数か月以内に再び「漏れてきたよ」との連絡は今までに一度もありません


信じがたいのですけれど・・・本当の事です


当たり前のことですがひび割れの中に樹脂が入っていなかった場合には当然ですが止水はできないと

思います。


器具を取り付けてもしも樹脂が入らなかったら器具の位置を変えるとか反対側から注入するとか・・

そのような努力がなければ当然ですが完璧な止水はできません。

我々の仕事はひび割れの中に接着剤を充填して固定するという目的の仕事なのですから器具を取り付けて

も樹脂が入らなければ仕事になっていないという事になります。


ひび割れがあればその中には接着剤は必ず入ります・・・・・それは高度な技術ではなく、真面目さが

必要なんだと思います。


せっかく器具を取り付けても入らなければもう一度器具を撤去して再施工も必要なのです



さて、今回の施工はとても珍しいと思いますのでこれも施工の参考にしてください

写真の建物はテナントビルと住居が一緒になった建物です

漏水の苦情で内装材を剥がして漏水の箇所を確認したところ、ひび割れからは当然ですが今回はサッシの

方立の下からも大量に漏水しているのです。


なぜサッシの方立の中から漏水するのかは推察しかできませんが上部のシーリング材の剥がれかもしくは

上部のコンクリートのひび割れから侵入した水がサッシを伝わって方立の中に侵入して下の方に流れ出し

たものではないかと察します。


今回は上部のコンクリートのひび割れは足場がないために施工できませんがシーリングだけはブランコで

シーリング屋さんが施工するそうです。


では我々はその対処の方法として方立の下部に穿孔して高粘度型のエポキシ樹脂を注入して方立下部の中

を埋めてしまい雨水を下に流さないという方法を提案しています


そして溜まった雨水は表側に穿孔してサッシの水切りに流してしまう・・・という方法としたのです


この方法は手すり等の柱に水が溜まり手すりが腐食したりするのを防ぐために行う方法として良く施工さ

れています。


内側から注入して外部には樹脂が漏れないように外部にもフロッグを取り付けておきます


注入を始めてから外側のフロッグに樹脂が流れてきたら完了です

樹脂が硬化したら外側の穴をもう一度ドリルでエポキシ樹脂共穿孔してしまいます


水抜きの穴とします


この建物はサッシ周りのモルタル詰めが荒っぽいですね


30年も前なら仕方のないことかも知れませんが・・・品質確保法なんて無かったものね。