低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

躯体のひび割れからの漏水

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

ひび割れの注入工事が終わった翌日に台風の襲来です

こんなに間が良い事はめったにない事です


建物の微細なひび割れに雨水が侵入してくるメカニズムについては何度かこのブログでも説明しています

が、屋内と屋外の気圧の違いが雨水侵入の最大の要因なのです。

台風が雨水を建物に吹き付けるとその周辺の気圧が上がります

建物の中は普段の気圧でなんの変化もありません

このように気圧の差が微細なひび割れの中に雨水を侵入させるのです


前日に施工したひび割れにエポキシ樹脂が隙間なく充填されているかがこの台風ですぐにわかります


施工時に外部の壁面には樹脂を漏らさないようにとの依頼ですが、なんとか樹脂の量は少なめにしますが

施工は漏水を防ぐ目的なのですから多少の漏れについては承知してもらっています。


外壁は吹き付けと磁気タイルなのですが、注入時に面倒でも再々外部を窓から覗いて樹脂の漏れを確認し

ています。

このような反対側へは樹脂を漏らさないでという要求には完璧にとは約束はできません


この低圧工法は正式には「自動式低圧樹脂注入工法」となつているように一旦器具に樹脂を注入すると

後は圧力の力で自動的に樹脂を押し入れるという方法なのですから外部から漏れだしたからいきなりス

トップという訳にはいきません。


フロッグには緊急ストップ装置というものがあり、注入時にタンクに穴を空けると確かに樹脂を押す圧力

は直ちにゼロとはなりますが漏れだした樹脂も直ちにストップとはなりません。


低圧注入工法は丁度トコロテンの突出しのようですから一旦出てしまった、もしくは出かかった樹脂はす

ぐには止まりません。


そしてその結果は・・全く雨漏れは無しとの連絡でした・・・・。

さりげなく・・・良かったですね・・・プロならしごく当然のように・・ってかぁ。



外壁にエポキシ樹脂が漏れて汚れた場合は次のようにしてきれいにします


エポキシ樹脂が硬化していない注入時には溶剤(トロール、ラッカーシンナー)できれいにふき取ります

溶剤に溶けやすい下地の場合は乾拭きして更には石鹸をつけてふき取ると完璧に取れます。


既に硬化している場合はタイルの場合はバーナーで少し炙ってからワイヤーブラシで擦ると簡単に取れま

す。

塗装表面の場合は塗料でタッチアップがベストだと思います


エポキシ樹脂は最強の接着剤なのですが熱には極端に弱いのです

熱以外には物理的に除去する以外はありません。

リムーバーもあるにはあるのですけれど下地の塗装材も取れてしまうという事でほとんど使われません