低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

営業倉庫のひび割れから漏水

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お客様から預かった大切な荷物を濡らすことは補償問題ともなりかねません

この倉庫は築後15年程度ですが地盤のせいでしょうか面によっては多くのひび割れが発生しています

強い雨風の時には屋内へ雨水が溜まってくるらしくてその都度拭き取っているとの事

 

今回は試験的にどの程度のひび割れた状態なのか取り敢えずフロッグでエポキシ樹脂を注入してみました

エポキシ樹脂は超低粘度型と低粘度型を順番に注入をしてその漏れ具合を見てみました

 

折角の試験なので表側からと屋内側からも注入してみます

樹脂の漏れでコンクリートが汚れるその具合も見てみます

 

一番上の写真と二番目の写真は同じ個所の注入した時の様子ですが二枚目の写真の横に樹脂が漏れてきているのは施工時には見えなかった僅か0.05㎜幅程度のひび割れです

最初からひび割れが確認できる程度であれば注入前に漏れないようにシールしていたのですが全く解らなかったひび割れなので注入してから初めて解りました

このひび割れはコンクリートの表面を仕上げの為に僅か5㎜厚さのモルタルを仕上げとして塗っていて、そのモルタルのひび割れのようです

丸い形とも取れるのはおそらくセパレーターの位置だと思います

注入は超低粘度型はもちろん低粘度型の樹脂も推定通り屋内のひび割れに溢れてきましたのでひび割れは貫通していてそのひび割れの中はまだ遊離石灰とか錆汁などで詰まってはいません

 

これでは強い雨なら確実に屋内へ雨水は侵入すると判断します

一番下の写真は屋内から注入したらこのように樹脂が出てきました

この状態を確認したら屋内からの樹脂の注入は直ちに終了としています

 

フロッグ工法はいわゆる低圧樹脂注入工法ですからフロッグ(注入器具)から樹脂を入れると器具内部に発生した圧搾空気で樹脂を押し入れますが樹脂の広がりは必ず扇型に広がって丁度トコロテンの突き出しのように樹脂を押し出していきます

 

注入した樹脂が反対側に溢れていても中の樹脂も一緒に流れ出すという事はありません

 

この建物の場合に発生したひび割れはひび割れてから数年も経過しており再びひび割れることは地震とか大きな振動が無い限り無いと判断します

 

この建物のこの基礎はその長さに対していわゆる誘発目地が全く無い為にこの程度の収縮によるひび割れは理解できます

 

コンクリートの引張強度の倍ほどのエポキシ樹脂をひび割れの中に確実に充填してしまえばその再発は殆ど無いと思います

もしも大きな地震が来てこの基礎に引張の負荷がかかった時には注入した個所よりも他の新しい個所からのひび割れが発生すると推察できます

 

注入する前にこのひび割れにはどの程度の樹脂量がいるのかを計算して注入に掛って欲しいと思います

 

ひび割れに推定必要量は=ひび割れ幅×コンクリートの厚さ×ひび割れ長さ です

 

ひび割れはガラスを合わせたような真っすぐな状態ではなくジグザグになっています

更にはひび割れたところの鉄筋との間にもずれがありますからこの推定必要量に更に1.5倍を掛けると間違いはありません

樹脂は反対側から溢れてきます

 

仕上げは樹脂の汚れは取れませんからコンクリート補強材(セメントに接着剤等が入ったもの)を刷毛塗りをして完了となります

 

おじさんはコロナにも負けず頑張っているのだ・・・コロナウイルスが見える眼鏡を考えたらノーベル賞を貰えるかな?

昔お祭りの時に売っていた何でも見える覗眼鏡は卵の中まで見えると屋台のおじさんが

言っていた

その覗眼鏡をなけなしの小遣いで買って卵を当てて覗いたらなんだか色とりどりの筋が沢山見えてすっごーい・・・

でも家の壁に当てて覗いても同じ筋が見える、何でも同じに見える

 

分解したら単にガラスに色とりどりの線が引いてあっただけでした

うーん ガラスにコロナウイルスの丸にアンカーの絵を描くと売れるかもね・・・