低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れの調査はこんな風に

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今回は集合住宅の調査の方法について報告します

公的な集合住宅の場合には国土交通省の改修指針の共通仕様書に基づいて改修工事を行います

ひび割れについてはひび割れ幅は0.3mm以上を低圧注入工法で行いそれ以下の幅については擦り込みの

工法となっています。


この部分の考え方については私は間違っていると思います

0.3mm幅はひび割れの中に接着剤を充てんするのに0.29mm以下は表面だけを塗り潰せば良いというの

はなにを根拠としているのか意味が解りません。


そもそもひび割れの中に接着剤を充てんするという事は、ひび割れの中に湿気とか酸素を侵入させないで

内部の鉄筋を錆びをさせない、コンクリートの中性化を防ぐと言う目的がある筈です。


0,2mm幅のひび割れでも貫通していれば同様に湿気等が侵入して中性化が始まると思うのです

表面に何か接着剤を擦り込めば中性化しないのであれば0.3mm以上でもそのような方法でも良いのでは

ないかと思います。


矛盾していますよね。


私ならひび割れ幅に関係なく躯体のコンクリートを貫通しているひび割れなら、必ず低圧注入工法でひび

割れの中に樹脂を充填してコンクリートを固定するという方法がベストだと思います


今回の調査では0.3mm以下は殆どなかったのでそのような問題点はありませんが、仮にあったとしたら

黙ってその個所は施工だけはしておきます。


この決まりは予算だけの問題で決めているのですから時間に余裕があれば黙って施工したほうが職人とし

ての心残りがなくなりますからね。


写真の図面に記入していますが、施主の希望もありますが図面にはひび割れに通し番号を作りそして長さ

更にはひび割れの幅も記入しています



これだけの事を記入するには調査に時間とお金が掛りますが、税金を使うのですからこれぐらいはやって

欲しいと思います。


優れた改修工事が期待できると思います