写真は箱型の橋の内部のひび割れを補修工事したものです
このひび割れ補修は国内では一般的には低圧樹脂注入工法といいます
このひび割れ補修に使用しているのが当店で開発したフロッグ工法という低圧注入器具なのです
日本ではこのような器具は数社で生産しているのですが樹脂の注ぎ足しができない器具とか天井のひび割れにはその能力がないものだとか専門家がみてもこんな器具で大丈夫ですかというような製品が多くあります
何故そのような器具が公共の構造物でも平気で使用されているのかと言えばこのひび割れを補修する専門の職人さんがほとんど存在しないから何が悪くて何が優れている器具なのかが解っていないからです
発注する役所も管理するゼネコンもこのひび割れ補修の低圧注入工事を殆ど知らないからなのです
しかもこのひび割れ補修はひび割れの中に接着剤を充てんするのが目的なのですがその結果の検査方法がないので本当にひび割れの中に樹脂が充てんされたのか、されていないのかが解らないのです
現場の職人さんが終わりましたと言えばそれで完了となります
何故この低圧注入工事を生業とする職人さんがほとんど育たないのかと言えば例えばゼネコンも知識がないから取引先の中の防水屋さんとか塗装屋さんに簡単に依頼してしまう
施工する方も結果の検査もないから適当に工事をしてもいいとなるから素人でも施工しますとなっている
フロッグ器具のようにいろいろな機能を付けて製品開発しても素人に近い人は面倒だという
もっと簡単なものでやろうとなるからこんな風な難しいような器具は使いたがらない
日本にこの低圧注入工事を生業とする専門がいないという事はひび割れ注入についての技術の進歩なんてほとんどできないしこのような器具も将来も進歩をしていかない
今年の2月にひび割れ補修のフォーラムが中国で行われる予定で私がリモートでの録画をしました
日本では中国の指名でこのフロッグ工法の私が参加せてもらいました
中国ではまだこの低圧注入工事は殆ど使われていませんが、今年の習近平国家主席の話では中国ではこれからライフラインに力を入れていくという方針ですから鉄道、道路、橋などの補修でひび割れ工事が盛んに行われると思います
低圧注入の技術者を育てて生業とする専門職人さんが多く育つと今の日本の技術をすぐに追い越してしまいます
フロッグも日本ではあまり普及しないけど中国では圧倒的に広がるのではと期待ができます
考えてみると他の産業でも同じことが多くあるのではないかと思います
日本の技術者が考えたものだけど社内では評価されなくて中国で紹介すると評価されてその技術は中国のものとなってしまうなんて技術は多くあると思います
人材もそうですね
日本の企業では評価が低い社員ても韓国、中国の企業から見ると優れていると高い給与で引き抜かれる社員が多かったようですからね
先進国の中で特許権の売り買いの商売がないのは日本だけ
他の国は自社の技術を高めるためには必要な特許は高くても買い取ろうとなるのですが日本の企業は他人が考えた技術で飯が食えるか・・・となっている
未だに日本はジェットエンジンが国産では造れないというのはこんな風に肝心なところの特許を買わないからだとも言われている
未だにエンジンはロッキードとかロールスロイスとの共同開発と言うけど現実は複雑なところはやらされないという事だと思う
ジェットエンジンなんて開発されてから70年以上も昔のものなのに未だに日本では造れないというのは肝心なところを教えてもらえないという事だろうね
日本で低圧注入工事を広めたいと、例えばこのブログでもその効果は殆どないものね
悲しいぜよ・・・・