低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

振り返って見るひび割れ補修工事

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早いもので今年もあと残すところ一週間です

今年を振り返って見れば私がこの低圧注入工法の市場に何か小さくとも足跡を残したのかと言えば、残念

ながら何んにもないような気がします


フロッグを造りそして販売をして更に時には施工をもする・・・・


それが私の仕事なのですからそれはそれでいいのでしょうが、低圧注入工法を生業とする技術者が増える

ような活動を具体的にしたのかと言えば、その目的には遠く及びませんでした


フロッグの開発は国の物づくりの施策の創造法に認定されてそして国から助成されて製品化をした訳です

から何か業界のためになればと常に考えているのですが・・・


昨年は問題山積の低圧注入工法という小冊子を作りいろんな方に見て頂くようにとその活動はしましたが

今年は残念ですがなんにもありません


今、ひび割れを低圧注入工法で施工している殆どの方は市場に出回っている各社の低圧注入器具とか樹脂

などを比較しながら使うような経験は殆どないと思います


職人さんが業界で出回っている製品を色々と経験をしないという事はどうしてなのかを知る必要がありま




他の業界ではそんなことは殆どありません

仮にA社の製品を使っていても価格の比較とか製品の使い勝手とか、自分の使い勝手に合う商品を探すと

いう事は他の業界では必ずある筈なのですが

この業界だけはそのように色々なメーカーの製品を比べて比較するような事とか新商品を試すとかそんな

動きは殆ど無いようです


何故なのでしょうか


それはこのひび割れ補修の仕事が頻繁に自分の会社には来ないという事と施工した結果が解らないために

かなりいい加減な仕事であってもお金が貰えるという事だと思います


たまに仕事が来るとディラーにひび割れが何メーターだからとその必要分をと注文する、実際は樹脂の量

はひび割れの長さではなくそのひび割れ幅とかコンクリートの厚さで決まるものですからその量も樹脂の

種類も数種類が必要となり、必ず現調が必要なのです。


しかし、たまにしか来ないひび割れ注入工事のために数種類の樹脂とか仮止めシール材を数種揃えるとそ

れこそ赤字工事になってしまいます


このように施工の結果が見えないという事と仕事そのものが頻繁には来ないと言う事が低圧注入工法が

10年1日のごとく進化しないという大きな原因なのです


ひび割れ補修の仕事そのものはそんなに少なくは無いのですが、発注する工務店などが結果が見えないの

なら誰でもいいだろうと深い考えもなく近くの業者に発注するものですから、経験は少ないけど暇だから

請けるかという事になっているのです。


勉強する暇などありませんね・・・それで通っているのですから


樹脂の注ぎ足しができない器具も硬い樹脂が注入できない器具も、決して淘汰される事もなく売れている

のはこのような業界なのですから平気でまかり通っているのです。


驚くことにはひび割れの上にドリルで穿孔してからその穴に器具を取り付けて注入するというシステムの

器具もあるのです。

ひび割れの表面からではなく穿孔した奥の方から樹脂を注入するというのです


そもそも建設省時代にひび割れにドリルで穴を空けるとその時に発生する切り粉が微細な隙間に詰まって

しまい注入ができないという過去の経験から、現在の低圧注入工法に官民共同研究を経て仕様書が決定し

たという経緯があります

ひび割れにこの切り粉があっては樹脂は入らないという事は常識なのですが

このような例がまかり通っているのが問題山積の低圧注入工法なのです


写真は大型のPC箱桁橋のひび割れ補修ですがコンクリートに染みが残らないように事前に汚染防止剤を

塗布しています


この汚染防止剤は殆ど売れていませんが施工する人達が知らないのだと思います

メーカーが苦労して色々な機能を考えても使用する人がいないのでは技術は進みませんね



相撲の貴乃花親方が改革するのだと独り頑張っているのを見ると頑張れと応援したくなりますね