今日は久し振りに昼間にブログの更新です
フロッグを開発する時に同業他社の製品の不具合な部分をフロッグの利点として改良し、その機能を取り
込んでいます。
例えば樹脂漏れ防止の場合
フロッグは器具の中に樹脂を注入する際に発生する圧搾空気を利用して、樹脂をひび割れの中に押し入れ
る方法の低圧注入器具ですが、樹脂が漏れ出した場合は次の方法で止める事ができます。
フロッグのタンク部分に矢印の突起があります
この部分はプラスチツクが薄くなっています
この箇所は緊急ストップ構造と呼んでいますが、尖ったもので穴を開けると内部の圧搾空気が抜けて樹脂
を押す力が無くなってしまいます。
思わない箇所から樹脂が漏れだした場合に穴を開けると樹脂の漏れは止まってしまいます。
このような簡単な方法で樹脂の漏れは防げますが、注意して欲しいことは取り付けた器具の周りから樹
脂が漏れ出した場合は、器具の取り付け方に問題がある訳で、漏れ出した樹脂を止めるだけでは注入の仕
事は終わった訳ではありません。
漏れ出した樹脂が止まったら直ちに、その近くの器具から樹脂を余分に注入をします。
暫く注入すると漏れ出していた器具の周りから再び樹脂が漏れ出してきます。
ひび割れの中で樹脂が繋がったと推察できます
これでひび割れの中は樹脂で満杯になったと完了でよいと思います
追加注入した樹脂の漏れがなかなか止まらない場合は、注ぎ足した器具に更に硬いグリス状の樹脂を注入
すると漏れ出していた樹脂は止まる筈です。
面倒でもここまではやって欲しいのです。
またこの機能は、破裂などは絶対に危険だと言うような場合には注入完了した後に開けておくと安心です
小学校とか子供に器具を触られるような場合は絶対に開けて圧力を抜いておくべきですね
ひび割れの確認
フロッグは注入口の逆止弁は取り外しができます
フロッグの取り付けがひび割れの上に取り付けされているか覗く事ができます。
また、ひび割れ幅の大きさによって注入する樹脂の種類が違いますから忘れた場合は、ノズルを外して確
認ができます。
また、圧力を抜く場合にもそして樹脂を抜く時も利用できます。
但しフロッグの注入時にはその圧力は2㎏にもあがっています。
ノズルを外す時は、ゆっくりと、沢山のウエスを当てがって樹脂が溢れないようにしてから行いましょう
小さいと言えども2㎏の圧力は自動車のタイヤの圧力と一緒ですよ、油断すると樹脂は勢い良く飛び出し
ます・・・・気をつけてください。
樹脂の注ぎ足し
ひび割れの幅と樹脂の硬さには適合性があります。
ひび割れ幅に合った樹脂を注入することが絶対に必要です
しかも、ひび割れ幅は決して一定ではありません。
奥のほうは微細なひび割れになっていたり、巣穴があったり、幅も大きくなったりもしています。
樹脂は必ず超低粘度型から始めてそして適合と推察される硬さの樹脂を注ぎ足します
注ぎ足すと言う事は必ず同じ樹脂を足すと言う事ばかりではありません
対価に値する仕事ならひび割れの中に確実に樹脂を充填するという事が当たり前のことです
ひび割れの中の微細なところも、大きな隙間もそして巣穴も確実に樹脂を充填する事が必要なのです
ひび割れの中に確実に注入をしようとすれば当然のことですが、色々な硬さの樹脂の注ぎ足しができない
製品は不完全な商品だと思うのです。
フロッグの場合は専用のポンプもしくは市販のグリスポンプで簡単に超低粘度型の樹脂から一番硬いグリ
ス状の樹脂まで注入が出来るのです
コーナー(入り隅)の場合
フロッグの台座には縦横の溝があります。
この部分は折り曲げるように造られていますので90℃に折り曲げることが出来ます。
素手で曲げただけでは曲がりが多少戻る場合がありますのでライターの小さな火で暖めるともう戻りませ
ん。
台座は鋏で切れるほどの薄いプラスチックですから色々と加工してもらえば広い範囲で利用できると思う
のです。
例えば台座を取り払って穴の中に挿入する方法とか・・。
色々な機能も使いこなせる職人さんが育たなければ苦労も実らないのです・・・・そう、ガラパゴス化に
なつてしまうのです。