低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ビルディングドクターへの啓蒙

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写真は注入施工後に剥離性仮止めシール材とフロッグを撤去している状況です。
剥離性仮止めシール材は数社(4社程)で造っていますが、その性能にまずまず合格といえるものは2社だけと思っていますが。

残念ながら、この2社の物も剥離性といいながら全く剥がれない下地もあって、やって見ないと判らないと言う不十分な性能の代物なのです。

私は低圧樹脂注入工法が未熟な業界だといつも嘆いていますが、この仮止めシール材はその中でも一番未発達の商品ではないかと思っています。

何故未発達なのでしょうか。

この製品を造ったときの目的は、注入後に簡単に剥がれて更には下地を傷を付けないで撤去できるものとした筈なのです。

でも出来上がって市場に流してみると剥がれる下地と、接着してしまって全く剥がれない下地がありその目的は完全には果たせない商品となっているのです。

不思議だと思いますが、目的を果たせない商品として業界では大変な問題とはなっていないのです。
剥がれなくて損害を受けたから訴訟すると言う話しを一度だけ聞いたことはありますが現実には訴訟までは行かなかったと聞きます。

常識的には剥離性を謳い文句として販売しているのですから剥がれない場合は詐欺みたいなものとして取られる筈ですし、剥がれないような下地が予想される場合は事前に剥離試験をしてどこのメーカーの塗料、吹き付け仕上げ材の場合は剥離性とはなりませんよとの警告があるべきなのですが。

なんにも表示はありません。(最近は後に塗る塗料とのブリートの汚れについてはあるようです)
工事店でもこの件については、この前は大変だったよなぁ程度で殆ど問題とはなっていません

この剥離性の機能をもった製品は20年ほど前から造られていますが、当時は外壁の仕上げ材も種類が少なく剥がれないと言うような事故は殆ど無かったように思います。
剥がれなくなってきたのはここ7<8年ほど前からです。

確かに今はフッ素系のもの、シリコーン系など仕上げ材は多様化していますから昔に較べると比較にならないほど多品種になっているのでしょう。
それなら事前試験をして商品に記載して我々職人に知らせるべきだと思うのです。

建物の1年検査の時に吹き付けタイルの外壁にひび割れがあって注入する場合。
通常ならば吹き付けタイルを剥がすことなく注入工事前と注入工事後は殆ど変わらないままで引き渡す事ができるのですが、剥離シール材が剥がれなかった時はせっかくの仕上げ材も表面を削り取らなければ
フロッグなども撤去できません。

ひどい場合は僅か2mのひび割れを注入したのにシールが剥がれなかった為に建物の壁面全面を塗りなおしたと言う事もありました。

こんな重要なことが問題とならない訳は次の理由によるものだと思います。

剥がれるシール材があるということ自体を知らないという理由
注入工事はエポキシ系のシール材しか知らない職人の場合は剥がれないのが普通で、建物が新しくても注入工事は表面が汚れて撤去はサンダーで削るのだと言うのは常識であり、そのことは現場の監督も理解している。
しかも本来の仕事は防水であつたり、塗装、左官などで注入は年に数回しかしない程度の仕事で本業ではない。
そんなに難しい事を言うなら今回はお断り、となります。

次の理由は
過去に懲りた工事店は自己防衛の為に施工前に事前にそれぞれが現場で接着試験を行い、剥がれない場合は現場の監督に事前に話しておく。

そして、なによりも完全な物が他に無いのに文句を言っても仕事ができないからの理由。

いずれ私のほうで今までの物より遥かに優れた物を作ります。
頭の中に既にその商品の設計図があります。

宝くじが当ったらね。

話は変わります。
今月より全国の5900人のビルディングドクターにDMで啓蒙運動です。
気が遠くなるような計画ですが『営業は無駄の集積』と言う言葉に従います。

日曜日の区長杯の試合はコールドゲーム
ああ、負けたのさ。
言い訳はしませぇん。