低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れ注入工事はこんな風になっています

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写真はひび割れ幅を測定しているところです。

ひび割れの幅によって充填するエポキシ樹脂の粘度を決定します。
ひび割れの方向性とか曲がっているとか、真っ直ぐだとか枝分かれしているとか、この調査で建物の様子が少しですがわかります。

最近、仕事も、遊びも昨年のような勢いがありません。

今になって、低圧樹脂注入の業界が進んできた方向が大きく間違っていたのではないかと言う事をつくづく感じています。

この仕事が他の仕事と大きく違う事は、施工店が工事をしても必ずしも拘わっている人全員が商売として儲ける訳ではないということです。

通常の仕事は施工店が工事をすればその元請会社が口銭を乗せて建設会社に請求を起こしそして建設会社は発注主に更に自分の儲けを乗せて請求します。

工事に拘わるメーカー、職人、元請、建設会社などは発注した施主からお金が貰えるからその流れはスムーズに行くのです。
そして施主でさえ綺麗に改修された建物を見て喜び工事をしてくれた人達に感謝すらするのです。

ひび割れ補修の注入工事は全てがそうではありません。
むしろこのような流れの仕事は少なくいわゆる瑕疵保証工事が殆どなのです。

店の売上げをみても全体の70%は建設会社、デベロッパーの瑕疵工事です。

この瑕疵工事はクレーム工事ですから当然お金は施主からは出ません。
建設会社の持ち出しのお金なのです。

施主は機嫌が悪いし、お金を払う建設会社はなんとか少しでも逃げたいだろうし・・・。
この間にある我々はどういう顔をしたらいいのか困ってしまいます。
仕事があるからといって現場でニコニコしていたら施主は怒るだろうし。

先日、建築途中に基礎のひび割れが発生してそれを見た施主が工事を止めてしまいました。
この問題を解決しない限り工事は進めさせないということになり、10日間も工事は止まってしまいました。

この工事か私のほうに取引先を通じてきたのですが。
注入による補強は大丈夫という事を色々な施工例から説明をし施工をさせてもらったのですが、この場合は建設会社からも施主からもむしろ感謝されたのですが。

この場合も一旦建物を施主に引き渡した後では事情は全く違ってきます。

施主は欠陥建物を引き渡したと怒るでしょうし、建設会社も現場事務所での清算も終わっていますからお金の方も会社からは簡単には出してくれません。
この段階で低圧注入がいかに優れた効果があるなどと説明しても殆ど聞いてくれないでしょうし。

先日も書きましたがいわゆるマンションなどの大規模改修工事でのひび割れ補修工事は低圧注入工事を殆ど行ないません。
安くする為と下請けの会社があまり専門で無いから面倒という事もあり殆どの場合はカチオン系のものを塗布するようなことが多いのです。

古い建物こそひび割れの補修は必要なのに現実は非常に少ない。
新しい建物についてはあまり必要ではないのではないかと思われるようなひび割れも瑕疵となってしまう

低圧注入工事の本当の効果と需要は古い建物の方が遥かに多いはずなのでしょうが現実は逆なのです。

改修工事専門の会社もひび割れの注入工事を最初から見積もりをしておけばそれだけの金額が増えてその分口銭が増えていいと思うのですが、それを殆どしませんね。

原因の一つに低圧注入工事をあまり知らないという事があります。
詳しくない事は施主への説明も面倒なので止めておこうかということになります。
もう一つの原因は低圧注入の効果に疑問を持っているということもあります。

低圧注入の業界は古くからやっている会社は40年にもなりますが一般には残念ながら未だに知らない人がいるぐらいで普及はまだまだです。

我々が個々に普及活動をしなければと思うと気が遠くなります。

何かのチャンスでテレビなどで紹介してくれるといいんですけどね。
ミャンマーなどの世界遺産のひび割れを低圧注入してあと30年は大丈夫だとかさ。

群馬の福田二世氏がわが国の首相になるようですが頑張れるのかな。
どうも慇懃無礼の言葉がひったりの雰囲気の人だからなんとなく暗いよね。

でもでも、僕は群馬県が生まれ故郷より好きなのでなんとか頑張ってくらはい。
特に前橋方面だし。
中曽根さんとは人間が違うよね。