低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

低圧注入の仮止めシールの染みは解決できるか

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写真は注入が終わってから仮止めシール材を撤去しているところです。

剥離性の仮止めシール材は下地を殆ど傷をつけないままでひび割れに注入ができるのですが、コンクリート粗面については写真のようにその跡のシミが残ります。

コンクリートの粗面を生かしたデザインの建物にはとても使えません。
コンクリート面に仕上げ材を施している場合にはその跡は全く残らないのですが。

剥離性シール材の中に含まれる油脂分がコンクリートに移行するのです。
コンクリートに浸透しているので溶材などで拭いてもとても取れません。

施工前にコンクリート面に界面活性剤などを塗って実験をするのですがなかなか上手くいきません。
ワックスなどは有効なのですが今度はフロッグなどが接着しないので注入ができなくなります。

国内ではどこもこのテーマで研究している会社は無いようで困ったものです。

需要が少ないのですから仕方の無い事ですか゛。

この建物の場合はこの後で表面にカチオンを塗布して目立たないようにはなりましたが。
染みさえ残らなければ微細なひび割れですからそのままでも殆ど目立たないのですが。

もう少し時間と余裕ができたら研究をして必ず解決策を発見したいと思います。
この業界はこんな風に色々な問題があるのに、それはそれで何んとか終わっていると言う不思議な業界です。
『できないものは仕方ないよ・・・』で終わっているのでしょうね。