連休を利用してのひび割れ補修です。
最近は剥離シール材が剥離しない場合が多いので、注入後の剥離作業までは気が休まりません。
特に今回のように新しくてかなり程度の良い建物の場合は汚すのではないかと不安です。
この建物は赤坂に近い車の多い場所なので壁を触っただけで壁が黒くなります。
後で泣かないように剥離シール材を取り付ける前に下地に石鹸水を塗布しています。
そのせいもあって撤去の時は簡単に剥離する事ができました。
剥離シール材が取れないときの悲しさはとても表現できません。
シール材、フロッグが取れないのですから・・・。
取れないから削り取るしかないのですが、その跡は見るも無残な事になります。
下地の塗装材から全てやり直しとなります。
このような時には、本来なら剥離シール材のメーカーが相談に乗るべきなのですが殆どそんな事はありません。
この業界では誰も苦情としては言わないものだから製品は何年経っても全く改良はありません。
剥離するという機能があるから買うのに、剥離しない場合が多いというのなら剥離もどきシールと言って欲しいよね。
その気になれば何処の何んと言う塗装材は剥離しない、この製品は剥離するなどと塗装メーカーと協力して実験をすれば事前に我々に知らせる事ができて、直ちに解決する事なのに。
施工する人はたまにしか施工しない人達が圧倒的に多いものだから剥離しないのはそんなものなのかと苦情とはならないのです。
元請はたまったものではありませんね。
でも、良く知らない元請の会社では注入工事は汚れるものだとして予め下地からやり直しを覚悟している場合があるようで・・・それはそれでいいのかな。
私のように剥離シール材を使うと仕上げはタッチアップ程度で良いですよなんて最初に言うものだから剥離しないときは大変に責任を感じるのです。
でも、最近は私も懲りて、予め剥離しない場合もありますなんて言いますからね。
メーカーの怠慢を毎回こちらが責任を取っていたらたまったものじゃないもんね。
この仕事の訳がわからないところは、例え剥離性の良いものを造ったとしてもその製品を使う職人さんが素人に近い人なのでその価値が解って貰えないと言うことです。
優れた商品が開発されても、自分では調べはしないし更に頻繁にしている仕事ではないものだからなかなかそんな製品にはたどり着いてくれないのです。
結局は専門家がいない業種なのだからなのでしょうね。
これでいいわけはないのです。