低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

外気温度が10℃以下の場合の注入工事は

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寒い毎日が続きますが、こんな日の低圧注入には色々と工夫が必要です。

上の写真はセッティング(取り付け)している状況です。

下の写真は注入している状況の写真です。

外気温度は8℃程度ですからセッティングしてから注入工事までは2日間を置いています。

この場合の仮止めシール材は一成分型の剥離性シール材を使用していますから硬化時間が長くなります。

特にフロッグの台座の下の部分は空気が触れなくなりますからなかなか硬化しません。

今回は下地が吹き付けタイルですが、かなり古くなっていて表面のトップコートも既に劣化していて幾分かは空気の浸透性があるようですから仮止めシール材の硬化も数日は掛かると言う事はありません。

今の時期に下地が磁器タイルの場合だと台座の下の仮止めシール材はまったく空気が流れませんので硬化するのに一週間も掛かる場合があります。

よく勘違いをする方がいますので説明しておきますが、シーリング材とか接着剤のばあいに硬化剤を混合しない一成分型は空気に晒さない限り硬化とか固まったりはしません。

プラスチックの台座と陶器の間にあるシール材はその周りは空気に触れますが、中の方は空気に触れませんから何時までたっても硬化しないということです。

木工用ボンドも木の場合は空気を含んでいますから乾燥して接着しますが、木の表面を空気を通さない物でコーティングしてしまうと硬化はかなり遅くなります。

このような接着剤は空気に触れないような容器に入れているから保存できると言うのは当たり前の話しなのですが。

この仮止めシールを造っているメーカーはこんな簡単な知識さえおぼつかない人が多いのでシールしたら翌日には硬化していますから大丈夫ですよ・・・なんて。

冬場はこんな事も考慮して仮止めシール材は2成分型を使用するのが良いと思います。

この仮止めシール材については剥離性と謳いながら剥がれなかったり、塗装にブリード(染み)を発生させたりで、今の国内のメーカーのものはまともな物はありません。

大手のしっかりした会社がこの低圧注入の業界に参入していないものだからなかなか確実な製品はできません。

必ずしも大手が良い商品とは限りませんが、少なくとも体面とか信用を大切にする傾向がありますから、剥がれないのに剥離性と言ったり、硬化しない下地もあるなら翌日は硬化しているから大丈夫なんては言わないでしょうし。

酢ビとアクリルの単純な接着剤を主に造っている会社もあるようですが低圧注入に関しては問題外の評判のようです。

寒い時には朝礼の体操はしっかりとやりましょう。今日も一日がんばろう・・・。