低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

天井の場合は注入結果が良くわかる

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ひび割れの注入工事は注入している本人にはその結果は見ないでも良く解りますが、コンクリート粗面に

薄く樹脂モルタルを塗っている場合はひび割れに樹脂が染みてきますから他の人が結果を見ても一目瞭然

です。

但しコンクリート粗面ではなく仕上げ材(吹き付け材等)ががある場合は施工前と注入後は殆どその結果

は解りません。

施工結果が他人には直ぐに判らないからこの工法は不確実な工法になりやすいと言われるのです。

慣れない素人でも真似事だけの注入で終わっても、その結果が判らないものだからそれはそれで完了にな

るものね。

メントスラリーというセメントの粒子を細かくして水系の樹脂を混和材として混合した注入材がありま

す。

最近の製品ではなく既に20年も前に開発された商品ですが、私自身この製品が低圧注入工法に未だに使わ

れているとは知りませんでした。

私は使えないと思っています。

まずセメントに樹脂を混ぜた商品ですから、ひび割れの中に注入すると躯体のコンクリートにその水分が

吸収されてしまい直ちにパサパサとなりひび割れの中には侵入できません。

メーカーでは事前に水を大量に注入してひび割れの中を濡らして注入してくださいとか・・・。

おかしいでしょう。

ひび割れの中に巣穴が有ったりすると水溜りが出来ているわけで、この中にセメントスラリーが混ざって

しまうと製品の性能のバランスが崩れてしまうと思いますね。

そもそもこのタイプの製品は硬化後に収縮しないようにセメントと樹脂のみを混合して作られているのに

ひび割れの中の水分を吸収しながら侵入したら性能のバランスを崩してしまうでしょうに。


それに低圧注入工法は時間を掛けて小さな力で注入する方法です。

低圧器具の中にセメントと樹脂を混ぜている製品を入れると数分でセメントが沈殿したのはどう説明する

のでしょうか。

低圧注入器具はすべて同じ機能ではありません。

注ぎ足し機能がない器具もあります。

注ぎ足し機能が無い器具の場合は使えないと思いますが現場では平気で使っているそうなのです。


天井のひび割れの場合には水を大量に入れて、そして器具を取り外して、セメントスラリーを再充填して

取り付けるらしいのですが・・・・。

スラリーを注入して器具にスラリーが無くなったら注ぎ足しはどうするのでしょう。

器具を取り外したら直ちにスラリーは下に流れ出しませんか。

圧力をかけて入れているのですよ・・・・。

圧力を抜けば勢い良く噴出してきませんか。

ひび割れの中の水は抜いた方がいいのですがスラリーが流れ出したら困ります。


更に、気になって他のセメントメーカーに問い合わせたのですがひび割れは0.3㎜程度は微妙でそれ以上

でなければ注入はできないとか。

微細なひび割れはエポキシ樹脂でさえ超低粘度しか入らないぐらいに抵抗がありますからね・・・・。