低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

雨が降ると漏れてくるひび割れの場合

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先週は都内の結構なマンションの駐車場の部分の漏水処理でした。

都内で素人がマンションの評価をする時にその広さが一番の判定基準となります。

設備とか外装がいかに高級であっても全てが狭いスペースになっているとさほど豪華には見えません。

設備も、外装も高級で更に殆どのスペースが広いと評価が高くなってきます。

エントランスが広くてグランドピアノでも置いてあると流石だと思いますね。

今回はピアノが置いてあるマンションの地下駐車場の止水です。

このブログでも何回も報告していますが今回もフロッグによる導入路工法で止水を行ないます。


上の写真は柱とスラブ(床)との切り付け部分の止水方法です。

その切り付け部分にダイアモンドカッターで幅5㎜奥行き30㎜の溝を造ります。

次にその溝の中に伸縮するネットを挿入する

次はフロツグを250㎜間隔で取り付けます。

隙間をシール(目止め)します。

そして水中硬化型エポキシの低粘度樹脂を注入します。水中でも接着して硬化するのです。

この注入工法は必ずしもひび割れの中に樹脂は侵入しなくても良しとしています。

水の圧力で樹脂はひび割れの奥深くは侵入してくれませんので、漏水している表面の部分に溝を切りその

部分に樹脂を確実に充填して固めてしまうと言う方法です。


低粘度樹脂を圧力をかけて樹脂を押し入れる原理は通常の低圧注入工法と同じですから、水圧が小さくて

ひび割れ幅が大きい場合は樹脂も奥深く侵入していきます。


漏水の止水については今はこの方法がベストだと思います。

かってはこの部分を大きくハツリ取り急結セメントで止水する方法が殆どでしたが、大掛りで不確実な為

にこのような工法に似た工法が普及してきたようです。


このマンションを造った建設会社ではひび割れ処理はUカット工法しか知らなかったとか。

豪華な建物ですが自転車置き場とか他の床にはUカットした跡が痛々しく残っています。


非常にアンバランスです。

例えばロールスロイスのリムジンにスキーキャリアを付けているようなもの・・・。


残念です。