低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れの中に雨水が入ったら

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写真はマンション共用部の通路の天井面です。

築後3年目にひび割れが入り雨漏りがしています。

フロッグのセッティングが終わった途端に雨が降り出して、数分後にひび割れを通じてフロッグの中に雨水が溜まってきました。

このような場合でも慌てる事はありません。

仮止めシール材が硬化するまでフロッグのノズル部を外しておきます。

仮止めシール材に圧力をかけない事と、雨水の漏れ具合を確認する為にノズルから流れ出してくるままにしておきます。

仮止めシール材が既に硬化している場合はノズルを外す必要はありません。

雨水がタンクに沢山溜まっている場合は雨水の通り道と判断でき、ひび割れが表まで繋がっている事が推察できます。

注入の際はフロッグの中の水は抜いた方が良いですよ。

タンクの中に水を入れたまま注入すると水の容積分だけ注入の圧力が高くなります。

めんどうでも一度水を抜きましょう。

このようなひび割れの中に水がある場合に、大切な事は注入材は必ず水中硬化型の低粘度タイプを使用することです。

ひび割れの中が少しでも濡れていると確認したら必ず低粘度の水中硬化型を注入して下さい。

職人さんによってはエポキシ樹脂は濡れていても接着するからいいんだょ・なんて平気で通常の樹脂を注入する事がありますがそれは間違っています。

濡れている場合は接着しません。

確かに白く濁った色で固まるには固まりますが、その強度と接着力は殆ど期待できません。


今までの経験からすればフロッグに水が溜まっている場合は確実に止水ができます。

雨水が来た道を今度は樹脂が戻しながら浸入していきますから完璧にひび割れの中に充填ができます。


完璧、完璧です。

最近良くこの言葉を使いますが好きな言葉の一つです。

先週、池袋のテナントビルのひび割れからの漏水について工事を完了しましたが、数日前の強い雨でオーナーさんが早速確認したらしいのですが・・。


『もしもし、○△□さん、流石ですね、漏水は一箇所もありませんでしたよ』
『あっ、すみません、今電車の中ですから後で連絡します』

電話を切ってから ・完璧だとさ・にやり・。

そうですよね1.2.7.8階含めて50箇所からの漏水で悩んでいたそうですから。

お互いに良かったですね。

ゼネコンさんもこれでやっと補償期間へ進めますね。