写真は再掲ですが上は注ぎ足し機能があるフロッグ工法です。
下の写真は兼業の職人さんに普及している注ぎ足し機能が無い注射器タイプの器具です。
画題はひび割れ幅0.6㎜を想定して隙間を作っています。
注入する樹脂は高粘度型(グリス状タイプ)の樹脂です。
フロッグの場合は樹脂の広がりが止まると更に樹脂を注ぎ足して圧力を上げて広く侵入させます。
下の注射器タイプは基本的に樹脂の注ぎ足しはできません。
このタイプの器具は基本的には低粘度型の注入を想定して造られていますから、硬い樹脂は圧力を上げてもノズルからは殆ど樹脂は出てきません。
シリンダーの直径とノズルの直径の大きさが極端に違う為に輪ゴムで押し出す力ではそのドロップする圧力に負けて樹脂は殆ど出てきません。
写真では多少広がっていますがこの場合にはグリス状では全く出てこないので少し柔らかくしています。
丁度、医療用の注射器と同じでさらさらの液体なら簡単に押し出せますが少しでも粘るような液体なら針の先からは出てこない現象と同じです。
この器具を使って0.6㎜以上の大きさのひび割れに注入する場合はどうしているのでしょう。
0.6㎜以上の大きなひび割れに低粘度型の樹脂を入れた場合は殆どの場合は時間と共に樹脂は流下(下の方に流れてしまう)してしまいます。
ひび割れの中に巣穴が有って樹脂が大量に入る場合は樹脂注ぎ足す事が必要ですが注ぎ足す事ができないのでは注入は不完全になります。
メーカーは注ぎ足しは出来ると言います。
器具本体を台座から外して最初の時のように器具に樹脂を入れてから再び台座に取り付ければ良いではないかと。
それは、やってやれない事はないでしょうが、器具を外したらひび割れの中の樹脂は圧力が掛っているのですから直ちに溢れ出るでしょう。
天井の場合は下へ殆ど流れ出しませんか。
誰かが溢れる樹脂を手で押えているのなら出来ないでもないでしょうが。
何百個の器具でもそんなことするの?
ひび割れ延べ数30mでも器具は120コは取り付けます。
現実には、もともとこの手の器具は樹脂の注ぎ足しを考えて造られていないのですから無理はむりなのではと思いますが。
ひび割れの幅が一定で、器具が注入できる容量で巣穴とか無い場合は問題はないのでしょうが。
それぞれに色々と考え方がありますから一概に批判はできませんが、それはそれで使いこなして欲しいものです。
低圧注入工法に一言あるような職人さんが注ぎ足し機能のある器具を使っているのが私にとってはたとえフロッグでなくてもほっとします。
話は変わりますが
先日、公的なかなりな大型工事の見積もり依頼が飛び込んできました。
詳しくは報告できませんがフロッグからも見積りを取るとの事。
もしも、その機能が評価されたのなら本当に嬉しいと思います。
良い話はあまり期待しないほうが良いと亡き父が言っていましたから・・・いつものように淡々と仕事をしませう。
明日は雨です。先日の飲食店の漏水は直ったのだろうか・・・楽しみです。