低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

基礎部分のひび割れ注入

イメージ 1

イメージ 2

コンクリートの厚さは約1mもあります。

ひび割れ幅は0.3~0.5㎜と、見慣れた我々から見れば少し大きいひび割れ幅ではないかと思います。

この建物はこの施工している翌日には引き渡しなのです。

注入をして硬化後に撤去してそして清掃して完了ですが・・・・・。

フロッグ工法は完了までは最短で2日間は必要です。

エポキシタイプの速乾性シール材の場合は次工程の注入は30分後には施工できます。

注入剤の初期硬化時間は5時間以上は必要です。

工数量が極端に少ない場合はなんとか工夫すれば1日でできる場合もありますが。


下地の仕上げ材を一切傷を付けない様な方法であれば、例え1mであつても3日間は掛かります。

フロッグのセットと仮止めシールで1日は必要です。

仮止めシール材の硬化に10~15時間は必要なのです。(冬場)

但し2成分型の剥離性シール材の場合に硬化促進材を使用すれば5時間程度で注入は可能になります。


今回は2日間しかありませんから仮止めシール材には1日を使い、注入のエポキシ樹脂に工夫をして2時間

で硬化するように工夫しています。(詳しく知りたい方は別途質問して下さい)


仮止めシール材はこのように2種類3タイプありますから、現場の状況によっては使い分ける事が出来ます

注入するエポキシについては一般的には硬化促進剤などは市販されていませんので、ある程度硬化するま

で待つしかありません。


今日はこの仮止めシール材の色々な問題点について。


剥離性のシール材の場合は剥離性と謳っておきながら下地によっては全く剥離しないという製品もありま

す。

コンクリート粗面にも剥離しないような情けない製品もあります。

何故こんな理不尽な製品が淘汰されないのでしょうか。


それは簡単な理由です。

使用する人が年に数回しか使用しない素人の職人さん達が使用しているからなのです。


剥がれないという事に問題意識が無いのです。

使い慣れた職人なら、いつもは簡単に剥がれたのにどうして今回は剥がれないのだと怒るでしょうが、初

めての人なら、たまにしか施工しない職人さんならそんなものだと何の疑いも持たないのだからと思いま

す。

決して剥がれないからめんどうだとも思わないらしいのです。

メーカーも使用する方から苦情が殆ど少ないから解っていても改良しようとはしません。

低圧器具もそうですが製品によつては本当は大変な問題商品だと思うのですが、肝心の使う人が工法を理

解していないために欠陥だとは解らない為に問題とはならないのです。


解りやすく言えば

例えば携帯電話の場合に最初からメール機能が故障している製品の場合において、メールを使わない、そ

の機能そのものを知らない人はそれが欠陥とは気付かないというのに似ています。


低圧注入工法には専門店が殆どいないと言う事がこの業界の進展が止まっている大きな原因なのです。

発注する側がめんどうでも専門店を探してほしいものです。

少なくとも技能士の資格が必要として欲しいものです。

今の状態では専門店になりたいと思って勉強しても実際は仕事はなかなか回ってこないものね。

現場で、身近の職人さんがついでに見よう見まねで注入したほうが断然安くなるもんね。



今回注入したエポキシ樹脂は一度目の注入は超低粘度型、二度目の追加注入は低粘度型、そして三度目の

工夫した注入材は可使時間が短い某社の水中硬化型の低粘度型を注入しています。


仮止めシール材を撤去する場合に最後に注入した樹脂が硬化していればなんの問題もなく撤去できます


知っておくと便利ですよ。


来週は松島で仕事です。

牛タンでも喰らうかな。