低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

養生は大事なのです

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入居者がいる場合には確実な養生が大切です

フロッグの場合は注入が終わっても3時間ほどは空気圧で樹脂を押し入れていますから途中で器具を動かしたりすると破裂します。

小さな量の圧力ですが破裂するとエポキシ樹脂が部屋中に飛び散ります


間違っても人の目の中にでも入ると大変なことになります。


子供の場合は病院で目を洗わなければなかなか痛みは取れません


われわれの場合は年に一度ぐらいは目に入ることもありますから慣れていますが、痛いです。

直ちに目を水洗して暫く我慢していると痛みは取れていきます。


どちらにしても子供が器具を突かないとも限りませんから必ずしっかりと養生をしましょう。



5月と6月は公的な建物の注入工事が殆どありません。


公共事業が減少したということがよくわかります。


来週も住宅の擁壁とマンションのひび割れ補修となります。




話は変わりますが、最近はなくなったと思っていたらまだあるようです。


例の低圧注入工法の5mキットとか10mキットのセット販売です


この商品ほどひび割れ注入がいい加減なものだという象徴的な製品だと思います

まだ懲りずにやってんですかぁ・・・・・。


梱包の中には低圧注入器具数個と仮止めシール材数本とポンプと(無いメーカーもあり)そして注入剤
(エポキシ樹脂)の低粘度型2~3㎏セット1セット・・・・・。


この製品は塗装屋さんとか防水屋さんのような年に数回しか注入工事をしない職人さんに売るために造られています。


実際にどんな風に使っているのか見てみたいものですが、実際に使用したという職人さんには会えません



なにがそんなに問題なの・・?


注入器具の場合

器具が足らなかったらどうしているのでしょう

10mキットの場合に器具は40コほど入っていますが現場に行ったら実際は15mだったとか、ひび割れの症状

で器具の間隔を狭くして器具を多く取り付ける場合などは・・。

足らないからそのままにしておくのですか。


樹脂の場合


各メーカーのキット製品には低粘度型の樹脂が一定量しか入っていません。


ひび割れ幅と樹脂の硬さは必ず適合性があります。


0.05~0.2mm程度の狭い幅のひび割れの場合は超低粘度型しか樹脂は入りません

0.5~1mm幅の場合は中粘度、高粘度型が必要です。


ひび割れ幅が広いと低粘度型の樹脂ではひび割れの中に進入した後、時間とともに下のほうに流下してしまいます。

ひび割れ幅が狭いと低粘度型ではなかなか入りません。


この製品の場合はひび割れ幅に樹脂を合わせるのではなくキットの中の樹脂に合わせて注入する積も

りですか。



硬さの適合性もそうですが、ひび割れの中に巣穴があって推定量以上に樹脂が必要な場合はどうするつも

りなのでしょう。

足らないときはどうしているのでしょう


樹脂は入ろうが、入るまいが真似事だけで充分と思っているのでしょうか



ひび割れの幅は決して一定ではありません。


表面は0.3mmであっても中は狭くなっているかもしれないし、逆に奥のほうは広くなっているかもしれません。


こんなことは少し経験すればわかる事です。


正しい注入の方法は必ず超低粘度型から始めてそしてすぐに樹脂がなくなるようなら次の硬さの樹脂を注ぎ足します。

こういう注ぎ足し注入を繰り返すのです。


注入して30分ほど経過してから、樹脂がフロッグの中から無くなる場合はひび割れ幅と樹脂の硬さがほぼ適合しています。

注入しているときにフロッグの中の樹脂の動きを観察して、それは適合しているのか、もしくは柔らかすぎるのかを判断して欲しいのです。


ひび割れ幅と樹脂の硬さの適合ぐらいは樹脂の動きで知っていて欲しいものです。


どんな場合でも必ず注ぎ足すという原則を守らなければ決して確実な注入はできません。


どんな現場でも樹脂は超低粘度型、低粘度型そして高粘度型を持参するのが確実な注入を行う基本的な事なのです。


常識です・・・。 


これほど問題があるのにも拘わらず低圧協議会(特定のメーカーの集まり)は未だに既得権益を守ろうとしているのか、安価なフロッグはけしからんと言っているのでしょうか。