写真はフロッグの組み立て中のひとコマです。
PP用プライマー塗布後の乾燥養生しているところです。
フロッグの場合は仮止めシールが接着する台座部分にはプライマーを塗布しています。
もともとプラスチックは仮止めシールのウレタンとか変性シリコーンに対しての接着は良くはありませんから、この部分から樹脂が漏れてこないようにプライマーを塗っているのです。
一昔前まではポリプロピレンには殆どの接着剤は接着はしないものだったのですが、自動車のバンパーに
ポリプロピレン製を採用するようになったために塗料各社が先を争ってプライマーを開発したという経緯
があります。
おかげでPP樹脂は今では接着するのが常識になってしまいましたが、まさに、必要は発明の源ですね。
仮止めシールの速乾性のエポキシ樹脂についてはそんなに接着は良くはありません
但し、注入する程度の強度は十分にあります。
注入時に無理な力をフロッグに掛けない限り剥がれることはありません。
撤去の剥がすときは強く叩くとシールから簡単に外れるので私はこの程度の接着力が一番良いと気に入っています。
話は変わりますが、先日コメントに指摘があった技能検定の実技試験のときに使用されている器具につい
て本日『職業能力開発協会』へこの器具についての問題提起の書類を送付しました。
無視されてしまうのか、何か改革をしてくれるのか結果が楽しみです。
ひび割れの幅は一定ではなく、狭くなったり広くなったり、そしてひび割れの奥行きも150mm程度から1
M以上までと、更には天井も床面もあります。
もっと厄介なのはひび割れの中が遊離石灰で結晶化している事もそして濡れているものも・・・・・。
このように色々な状況のひび割れがあるのに、いつも同じ硬さの樹脂で、しかも輪ゴムが縮むだけの一度
きりの注入で良い訳はありません。
樹脂を選定したり、硬さを調整したり、余分に沢山注入したり更には器具を余分にセットしたりと・・
対価に値する仕事とは、確実に充分に、ひび割れの中に接着剤を注入することなのです。
こんな基本的なことを国家資格の検定試験で教えなくてどうして国家資格と言えるでしょうか。
こと、注入に関してこの国はまるで後進国のようです。
後進国に失礼か・・・・・。