写真はフロッグの注入の圧力と樹脂量をグラフにしたものです。
フロッグの場合はその押し圧は最高で20kg以上にもなります。
左の写真は低圧注入したときの樹脂の広がりを再現したものです。
この場合の押し圧は2kg程度です。
微細なひび割れの中に接着剤を入れる場合には柔らかい樹脂を小さな押し圧で時間を掛けて注入する方法
が低圧注入工法の原理ですが、ひび割れの幅が例えば0.6mm以上であったり、ひび割れの中に水圧があ
ったり更にはコンクリートの奥行きが1Mもあったりとした場合は2~4kg程度の小さな押し圧では確実な
注入はできません。
当然のことですが沢山の樹脂をひび割れの奥深く押し入れようとすればその押す力は強くなければ押し入
れることはできません。
ひび割れ幅が0.6mm以上となれば当然のことですが樹脂も流下しないように硬い樹脂を注ぎ足していき
ますが、この硬い樹脂を押し入れるにはそれなりの圧力は必要となります。
ひび割れの中から水圧が掛かって流れ出してきている場合は当然のことですがその圧力以上の力で樹脂を
押し戻す事が必要となります。
ひび割れの中に接着剤を確実に入れると言う事は輪ゴムで一度限りの注入で簡単にできるというものでは
ありません。
土石流の防止のための堰堤などは奥行きが1.5Mもある場合があります。
このような場合は、超低粘度型の樹脂を注入するにしても裏側まで溢れさせるにはその圧力は7~10kg
ぐらいは必要なのです。
このようなことは我々は常識と知っていますが、現場での経験のない役所の方達にとっては低圧とは4k
g以内の筈なのにと、不思議がるでしょうね。
樹脂の注ぎ足しが必要とか、ひび割れ幅に適合した硬さの樹脂が必要だとか、更には注入する際の圧力は
必ずしも4kg以内で間に合うと言う事ではない等・・・・。
こんな事は深く研究すれば簡単に解ることなのですが、残念ながらそんな研究機関などはないので、いま
だにこのような事は曖昧のまま・・・。
私の場合はすべて現場での経験によって解ってきたこと。
こんな簡単な理屈が30年も掛かって解ったの?・・・と笑われそうですが。
いえ、こればっかりを30年間やっていた訳ではありません。
ウインドミルも一生懸命にやっていたのです。
先月末はおじいちゃんの甲子園に参加しました。
80数チームが全国から山梨に集まって2日間かけて勝負をしたのです。
こんな風な町おこしがあるのだと感心。
初戦は地元のチームでしたが、勝っには勝ったのですが、最後に『楽しんで頂けましたか』と言われて複
雑な気持ち。
おじいちゃんは勝ち負けにはこだわりまっせん。
旅館での宴会はバブル時代を思い出して懐かしさが一杯でした・・。