今週は工場団地の中の新築の工場が現場です
新規の建設会社なのでひび割れ注入についての意識がどれほどのものなのか非常に興味がありましたが、
担当の監督さんは残念ながらひび割れについての興味はあまり無いようです。
誰が施工しても、どんな方法で注入しても職人さんが終わったと言えばそれで何の疑いも持たないで終わ
りにしてしまう。
職人さんには良い人、施主にとっては頼りない人・・・。
せめてスラブの厚さは何ミリだから樹脂の量は何グラム以上は入れて下さい程度の事ぐらいは指示して欲
しいですね。
建物は今月末で引渡しなのですが、施主の検査でひび割れを指摘されての補修工事依頼とか
荷物の搬出入口に取り付けた手摺の下のコンクリートに大きなひび割れが発生しています
コンクリートにアンカーボルトを埋めて鉄骨の手摺を取り付けたためにその部分にひび割れが発生したよ
うです。
ひび割れた部分にエポキシ樹脂を注入し固定すれば確かにその強度は元通りにはなりますが、この手摺は
開閉式なのでその揺れ、荷重等でいずれはひび割れが再発するのではないかと不安です。
エポキシ樹脂の引っ張り強度はコンクリートの倍ほどにあるにはありますが構造的に果たしてその強度は
大丈夫なのでしょうか。
みんな同じ構造ですから、同じように割れています。
コンクリートの粗面が仕上がりの場合に今回のように剥離性仮止めシール材を使用するとシール材の油脂
分(BOD等)がコンクリートの中に染み込んでその跡がくっきりと残ります。
今回は工場の中の床面についてもこの剥離シール材を使いますがその対策として#439(シミナイン)
を事前に塗布しておきます。
この製品は非常に優れものでこれを事前に塗布すればシール材の染みは殆ど跡がつきません。
それに塗布した上に溢れたエポキシ樹脂もすぐにふき取ればコンクリートに黒い染みは殆ど残りません
考えたいい商品なのですが残念ながら欠点があり今は完璧とはいえません。
澱粉を主成分にしていますから乾燥すれば透明なのですが、一旦濡れたりすると塗布した跡が再び浮き出
てきます。
引渡し後に床を水洗したりして濡らしたりすれば突然、あぶり出しのように補修跡が出現するのです
今回もそのようなことがないようにと注入が終わった後に半日を掛けてタワシと雑巾でふき取りました
澱粉ですから水を掛けるとヌルヌルしてきますので、その滑りがなくなるまで擦り取るのです
この商品も開発されてから既に15年程になりますが未だに殆ど普及していません。
未だに製造していると言う事は必要としている職人さんもいるのだと少し安心します
注入は汚れることが常識だと考える方が多いせいなのでしょう
話はかわります
先日の大潮の時に仲間に誘われて千葉の館山に釣りに行ったのですが、それこそ30年振りに48センチ超え
の黒鯛を釣り上げたのです。
釣りを始める時に先輩の方にどうせ釣りをやるのなら一種類の魚を追いかけるのが面白いよ・・と教えら
れてずーと黒鯛だけ。
たまに外道で他の魚がかかってきても放してやる・・・・・なぁんてことはないな・・やっぱ、今夜のお
かずにともって帰るもんね。
注入よりも釣りの方が技術は上かも・・・。
写真は顔は修正していますが魚は修正なし。