低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れが大きい場合は

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都内の建築現場ではガソリンが不足していると言う事で職人さん達は遅刻が多いとの事

せめて我慢することで震災の人達に少しでもと協力しましょう


今日はひび割れ幅が大きい箇所の注入の方法について・・・・。


写真はひび割れ幅が1㎜の場合のフロッグでの注入です。


この場合は超低粘度型を先導注入して注ぎ足しは中粘度型の樹脂を入れて仕上げに高粘度型の樹脂を注入

しています。


ひび割れ幅が大きい場合は必要推定量を注入したら必ず仕上げに高粘度型の樹脂を注入して柔らかい樹脂

が下の方へ流れ出さないようにするのです。

せっかく注入してもその箇所に樹脂が留まってくれないと樹脂が時間と共に流下してしまったらなんにも

なりません。


低圧注入工法について樹脂の注ぎ足しができない器具は使うべきではないとか、施工は注入の専業業者で

なければ注入は不完全になるというのは、このような大きなひび割れの場合には特に不確実になるのです


樹脂を注ぎ足す機能と、常に三種類以上の硬さの樹脂を在庫している事が不可欠なのです


年に数回しか施工しない施工店に三種類も樹脂を用意しろと言っても、そのために赤字になるのであれば

在庫している一種類で済ませて採算を合わせるというのは仕方のないことです。


低圧注入工法の施工を生業としていれば日々必要なことですから硬さ以外にも水中硬化型の低粘度型等も

必要となります。


樹脂が確実に充填できているのか否かの厳しい検査があれば専業の職人さん以外は仕事を断るのでしょう

が、検査の方法がなく、ましてや過去に入らなくても入っても終わりましたと言えばそれで終わったのな

ら・・頼まれればやらざるを得ないもんね。




『注入したらひび割れ跡もなくなるのですか?』


よく質問されますが、残念ながらひび割れは消えません。

施工前と施工後は殆ど変わりません。

汚れが取れて白くなっているか、もしくは樹脂が染み込んで黒くなっているかですが上手な人は殆ど施工

前と変わりません。


確実に注入してもひび割れの表面は消える事はありません

その原因は仮止めシールがひび割れの中に食い込むと言う事と、低圧注入は樹脂に圧力を掛けてひび割れ

の中に押し入れていきますが、樹脂は周りの抵抗を受けながら奥に進んでいきますから樹脂は扇型に広が

ります。


その時にひび割れの表面に空気を巻き込んでしまいます



そんな訳で、注入してもひび割れの表面は樹脂が廻ってきません。


その傾向はひび割れ幅が大きいほど顕著に現れます

ひび割れが0.3㎜程度なら樹脂は表面近くまで廻ってくるのです。

下の写真の場合はひび割れ幅は0.3㎜程度です。

その跡は目立たなくなっています。