低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

震災で発生した擁壁のひび割れ補修

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写真は茨城県北部の宅地の擁壁に発生したひび割れをフロッグで注入補修している様子です。


築後15年程度の擁壁ですが駐車場付近は一部にコンクリートの補修跡があります。

ひび割れ幅は0.2㎜~最大0.7㎜幅です。

注入するエポキシ樹脂は超低粘度型(120mpa.s)と低粘度型(350mpa.s)と中粘度型(5000mpa.s)そし

て高粘度型の4種類を使用しています。


ひび割れの数量は僅かですが遠隔地と言う事もあり、普段よりも多くの種類の樹脂を持参しています



今回は当店では初めてですが個人の方との直接の取引です。

インターネットからのご連絡でこの工事をしています。

インターネットで注入の専門店を探し出して発注するにはそれなりに施工方法の知識とかが必要ですが

訪問してお会いすると流石に色々と勉強されていてその考え方には感心します。


樹脂の注入量等の結果については検査の方法がない事を伝え、樹脂を注入するときには呼んできて注入の

入り具合等を見て確認をして貰いました。


壁面は多少は汚れても良いから兎に角樹脂を確実に注入して・・・との指示には当方にとっては大変にあ

りがたい事だと思います。


注入は基本どおり超低粘度型から始めて幅が広いひび割れの箇所は高粘度型で仕上げとなります。

裏側は土の中ですから樹脂を入れすぎてもなんの心配もありませんから、推定量よりもかなり余分に注入

しています。


今回は仕事の環境もよく大変に満足ができる仕事でした。


但し、とても気になることがあります。

注入するときにも説明はしたのですが注入したエポキシ樹脂の引っ張り強度の話です。

エポキシ樹脂は硬化をしてしまうと、たしかにコンクリートの倍ほどの引っ張り強度を保持しますが、そ

の強度になるには少なくとも5日間以上は必要です。


接着剤は全てそうですが半硬化状態の時にその部分を動かすと分子構造が壊れてしまい接着剤が剥れてし

まいます。

簡単にわかり易く説明をすれば、封筒に糊をつけて封をした場合に、乾く頃に剥がして再度すぐに押さえ

て封をしても乾燥してから剥がすと簡単に剥れるような症状と似ています。



エポキシ樹脂は二成分型(硬化剤で固める)ですからその傾向はより顕著なのです。


5日間以上は余震が来ないように願っていたのですが・・・。


昨日の夜に震度4程度の余震があったそうです。



この現場での注入工事は4月6日でしたからちょうど5日目だったのですが・・・どうだったのか心配です


再発していたらもう一度行くしかないのですよね・・・。安心のために頼まれたのですからね。