低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

戸建て住宅壁面のひび割れの場合

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写真は戸建て住宅のモルタル壁面のひび割れに低圧注入をしている様子です

このような例は注入工事では殆どありませんが、稀に費用は構わないからひび割れを固定して欲しいとの

依頼で施工する場合があります。

何故、低圧注入を施工しないかといえば、外壁のモルタルのひび割れは建物の強度には全く影響しないた

めにさほど強度のある接着剤で固定する必要がないためです。


しかもモルタルの厚さは僅か30㎜ほどなので注入する事によって不都合になる場合も考えられるからです


古い住宅の場合はモルタルを付ける為に下地に金属製のラス網を貼ってあり、収縮のために誘発目地を作

ってありますが、注入によって下地との接着をしてしまい、誘発目地も動かなくしてしまうとの不安もあ

るのです。


私自身も住宅の壁面の場合は経験が少ないために、その後の結果が調べていないという不安もあります


ただし、最近はラス網を使わないボードに直接モルタルをつける事が多いのでそのような構造であれば、

そんなには問題はないとは思います。


ひび割れた箇所をUカットしてシーリング材等で埋めて塗装する方法に比べると遥かに注入の方が良いと

思います。


建物に傷をつけてしまうと例えノンブリード処理をしていても、長い間には必ずその補修跡が何らかの形

で現れてきます。


低圧注入の場合は剥離性の仮止め材を使用すると工事が終わっても、下地の仕上げ材を傷つける事も殆ど

ありませんから、ひび割れた部分を目立たないパテ処理を行いそして仕上げの塗装でほぼ完璧になりま

す。


でも、低圧注入をすると費用がかなり掛かりますから、対価に値するのかどうか等はお施主さんの考え方

次第ですね・・・。


今回の地震でこのような症状の相談を受ける事が多いと思います。

施工前にはお施主さんとじっくり話し合ってそれぞれの工法のメリット、デメリットを共有化しておくこ

とが大切だと思います。


Uカットの場合も変色したら再度施工するから良いよ・・と言う事もあるかも知れません。