今週は北関東の築後35年経過の古い公民館のひび割れ補修です
現地に宿泊しないで現場に通ったものだから疲れました
でも、最終日に『よく出来ました』風にお礼をいわれてしまうと、疲れも吹き飛んでしまいます。
褒められるのに弱いのは根っから単純なのでしょう。
昔の建物ですから間仕切りにはブロックを使っています。
そのために柱と壁面には大きな隙間があります。
こういう箇所は注入によって固定などはしません
シーリング材での処理がベストだと提案しています
外壁はモルタルで仕上げてありますが、内部においても分厚いモルタルで仕上げてあります
内部のモルタルも数箇所に浮きが発生していますからひび割れた箇所から離れた部分はピンニング工法で
注入をしています。
このような構造の場合にはひび割れに大量に注入すると躯体のひび割れと、モルタルの浮いた隙間にも樹
脂は入り込みますからピンニングする箇所はひび割れから離れた箇所でも充分です。
写真は同じフロッグを写していますが、上のフロッグは超低粘度の後に中粘度樹脂を注入している様子で
す。
樹脂の減り具合を写していますが、樹脂は僅か5分程度でなくなってしまいます。
この後に高粘度型の樹脂を注入しています。
この中粘度型の樹脂は一般にはマヨネーズタイプといいますが、適合ひび割れ幅は0.5㎜~0.7㎜です
0.8㎜以上ならば高粘度型、一般にはグリス状タイプといいますがこの硬さが適合なのです。
輪ゴムで押し出すタイプとか風船タイプでは、中粘度型以上の硬さの樹脂は注入はできません。
ひび割れ幅が大きいのに入るからといって低粘度型の樹脂を何度注入しても時間とともに流下してしまう
ので目的は達成できません。
ひび割れはビンのように底があるわけではありませんよ。
適合しない柔らかい樹脂を何度注入しても裏側の下のほうに殆ど流れ出してしまいます。
この理屈がわからない人が多いのにはがっかり・・です。
モルタルの浮き部の注入には高粘度型しか使わないのはどうして・・。
せっかく浮き部に注入したのに柔らかいために下の方へ流れ出さないように硬い樹脂を使用するのです。
そこに樹脂が留まってこそ、打診音で確認できるのですよ。
どうして同じようにひび割れ幅の大きいところには硬い樹脂、ひび割れが小さいところはも柔らかい低粘
度型と考えないのでしょうか。
やっていることに矛盾がありますね・・。
こんな素人が考えても判ることを営々と変わりなくやっているものだから低圧注入は入らないとかの風評
が存在するのだと思います。
一般的に古い、このような建て方の建物の場合は注入の樹脂の使用量は新しい建物に較べて倍以上は必要
だと考えて作業をしたほうが正解なのです。
東京を離れるといつも感じますが、地方都市は生活環境に余裕があるのだとつくづく思います
都内ならまず、現場の駐車場を探すのに苦労するものね。
お昼の食事も、食べる所を探すのが面倒なので普段は殆どコンビニ弁当だもんね
ここなら食べるところは車でいくらでも探せるし、間違えて道路をUターンをしてもなんの問題もないも
んね。