低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

低圧注入器具フロッグのメカニズム

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今回は現場の報告はお休みで、我がフロッグの開発テーマ等について初心に戻って報告しましょう

国土交通省等で自動式低圧樹脂注入工法の器具についての決め事は注入圧0.4N/㎜2以下にて注入するとだ

けになっています。

かっての都市基盤整備公団(現UR)は0.4N/㎜2以下の構造であることと更に樹脂の注ぎ足しができる器

具ともっと具体的に指示をしています。


いずれにしても低圧の力で樹脂をひび割れの中に入れましょうと言う事なのですが、私の経験からすれば

その圧力は0.2~0.3N/㎜2程度が一番入りやすいし安心が出来る圧力だと思います。


但し、堰堤とかトンネルのようにコンクリートの厚さが500,1000㎜もある場合はもっと強い例えば1N/㎜2

以上の圧力が必要となります。


どちらにしてもこの樹脂の押し圧は現場に合わせて自在に作り出すことができる器具が高機能だと言える

と思います。


フロッグを開発する時のテーマは、まず経済的な安いものである事。

100円ショップでそれこそ、その高機能にびっくりするような製品がありますが、その考え方を参考にし

ょう・・とか。

製品を安くすると言う事は、簡単な構造である事が必要です。


次には樹脂を簡単に注ぎ足しが出来ること

一回きりの注入ではどんなに頑張ってもひび割れの中に樹脂を確実に充填はできません

当たり前田のランチクラッカーですがひび割れはどんな構造物でも同じ容積ではありません


大きなひび割れ幅、小さなひび割れ幅、30㎜~2000㎜もあるようなコンクリートの厚さなど、その対象物

は様々です。

対応するには自在に樹脂の注ぎ足しが絶対に必要なのです


次は超低粘度型の柔らかい樹脂からグリス状の硬い樹脂に至るまで全ての硬さの樹脂を注入できること

ひび割れの中はビンのように底があるわけではありませんから、仕上げの注入はひび割れ幅に適合した硬

さの樹脂を留めることが必要なのです。

柔らかすぎて下の方に流れ出してしまっては何の効果もありません。


まだ色々とそのテーマはありましたが、主なものはこの3点です。


自民党の小渕政権の時に、空洞化する日本の技術と言う事でその対応として中小企業、個人の技術を育成

しようと言う事で創造法という法律が時限立法(10年)で制定されました。

開発の費用を国で最高3000万円までを助成しようという法律です。


そうなのです500倍(?)の競争率を勝ち抜いて認定事業となったのは他ならぬフロッグなのです。

ある意味ではフロッグの開発は皆さんの税金が僅かでも入っているという事なのかも知れません。


写真はフロッグの圧力を示している写真です

空のフロッグのときは当然ですが圧力は 0 MPaです。樹脂を少し入れるとフロッグの中の空気は圧縮され

てその圧力も上がっていきます。

フロッグのガイドライン18ccまで入れるとその圧縮された空気は0.2MPa(2Kg)となります

樹脂をこの位置まで入れると樹脂を2㎏の力で押し出すと言う事になります。


下の写真はその押し出された樹脂は隙間に扇型を描きながら侵入していく様子です。

よく勘違いをされる人がいますが、注入された樹脂は広がらないでまっすぐに入り込むと言うように思い

違いをしていますが、どんな場合も低圧で注入をした場合は必ず扇型に広がっていきます。


どうしてって?

そ、そうなるからですよ。

静かな池に石を投げ込むと必ず波紋は円になるのと一緒ですよ。

どうして円になるの?

て、抵抗があるからさ。

どうして抵抗は均一に広がるの?


そ、そんなことよりビールが温まるよ、早く飲んで、もうぬうで・・・。この方言が解る人は通だね。