今週は公立高等学校の耐震補強工事の現場です
壁面に大きな鉄骨の筋交いを新しく取り付けて、梁の部分は炭素繊維で包みそしてひび割れはエポキシ樹
脂の注入で固定してというのが一般的に良く見られる工事ですが、今回は柱の補強に注入が必要となりま
した。
私自身も今回の施工方法については初体験です
写真が解るでしょうか・・・・そうなのです柱には鉄板を巻き、梁部分は穴を開けて新たに鉄筋を組んで
います。
この鉄筋部分はグラウト材で被せて、そして柱と梁の取り合い部分を補強するのだそうです。
構造に素人の私からすれば梁に穴を空けても大丈夫なのと心配になりますが、その部分に私がエポキシ
樹脂を充填するのですから、補強は君にあるよなんて言われてしまっては複雑な気持ちです。
穿孔した穴の中に鉄筋が入っていますから、その穴のなかに隙間無く注入する事が要求されます
穴の反対側は樹脂が漏れないように空気穴をつけて密封します。
隙間があれば梁の強度に関係をしてくる筈ですから心配になります
こんな重要なことを一職人に預けて良いのかと・・・チト大げさかな・・・うんにや・・4年以内に大地
震がくる確率が70%もあるのなら冗談は言えないかも。
柱一本に12箇所の穴があけられますから今回は48箇所の注入工事となります
フロッグの台座を切り取り、そして吐出口をバーナーで炙り隙間に合う様に加工してから隙間に取り付け
ます。
仮止めシール材は速乾タイプを使用しますが隙間無く押さえるのには大変に手間が掛かります
仕上がった様子を見たいものですが、残念ながら東京から150キロの離れた地方都市故、見学だけの訪問
はそう簡単には出来そうも有りません。
都内の学校ではこのような改修工事はやっているのでしょうか・・あまり見ないのですが。
取引先の建設会社ではやっていないだけなのでしょうか。
学校とか公的な建物の施工は地元の企業が優先なので古くからの付き合いの施工店だけで内々で施工して
いるのでしょうか。
低圧注入工法を生業としている施工店は都内では皆無と思っていますが、大丈夫でしょうか。
今日は都内の準大手の建設会社に呼ばれて説明に行ってきたのですが、マンションの天井のひび割れから
漏水していて何度も施工しているが漏水が止まらないそうです。
今までどんな方法で施工したかと聞くと『ひび割れに穴を空けてシリンダー工法で注入したが樹脂が入ら
なかった・とか・・・。
微細なひび割れに振動ドリルで穴を開けると゛切り粉が ゛詰まって絶対に注入が出来ないことなどは
常識中の常識です。
どうして穴なんか空けるの?
それよりも樹脂が入らなかったらどうして原因を考えて改めて報告しないのでしょうか。
たまたま今回は漏水したことで注入工事が不完全なことが解ったのですが、漏水の場所でなければいい加
減な工事で終了となっていた筈です。
その侭にして、終わりですで帰ってどうするの。
ひび割れは濡れていたのに普通のエポキシ樹脂を使用したらしい・・仮に注入が出来たとしても接着なん
かする筈はありません。
なんのために水中硬化型のエポキシ樹脂が存在するの・・。
その施工店さんは樹脂が入らなかったから費用は要りませんなんて言ったのでしょうか。
自信が無いのなら最初から仕事を請けないで欲しいものです。
他の業種では絶対に有り得ない話しです。
タクシーに乗って目的地が解らないからここまでですと言われて、目的地までの料金を請求されるのと同
じです。
低圧注入工法の業界はこの手の話が異常だとは思わないのです・・・なんでやろう・・。