低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

頑張れ国家試験を受けるおじさん達

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最後の現場は引渡し前の完成したマンションの漏水でしたが、その原因はコンクリートのひび割れからで

はなくスリット部分のシーリング材の不良がそのようです。


年明けにゴンドラでシーリング屋さんに再度シーリング補修を依頼すると言う事になりました。

シーリング屋さんによってはシーリング施工の時にプライマー処理をいい加減に施工する方がいるようで

すが、シーリング施工にとっては大変重要な施工であるという事を理解して欲しいと思います。


特に変性シリコーンの場合は接着についてはプライマー依存性が強い素材ですからタイル目地の施工には

確実にプライマーを塗布して欲しいと思います。


メーカーによってはシーリング材は時間とともに付着力が増すので適当でも・・・という事を聞いたと言

う職人さんがいましたが、決してそんな事はないと思います。


もしも職人さんが本当に聞いたのならそれは販売店(ディラー)の担当者ではないかと思います


私もシーリング材のメーカーに在籍していましたから思いますが、仮にそんな事を言うとしてもその理由

がありませんし、ましてやプライマーを販売することを省いて売り上げを減らす事にその意味は全くあ

りません。


メーカーの人間なら殆どの方がシーリング技術管理士の勉強はしていてその資格は持っている筈ですし

JIS規格試験は全てプライマー処理をしてからの結果なのを知っている筈ですから・・。


写真は末に施工した基礎部分のひび割れの注入ですが上の写真の黒い樹脂はアクリル系を使用しています


前にも報告していますがこのアクリル系の注入材は余程の使い慣れた職人さんしか使えそうもありません


この製品を製造している会社の技術者は低圧注入工法を知らないのではないかと思います。


土木では使われているそうですが・・どんな使い方をしているのでしょう。


可使時間は10分そこそこなのです・・・・。


そうです、主剤と硬化剤を混合してから僅か10分で粘ってくるのです。

その10分の間にひび割れの中に徐々に進入させていくのですが、時間を置いてから注ぎ足しする事は絶対

にできません。

一個の注入器具(フロッグ)にかかりきりで、ひび割れの中の奥まで注入できるまで離れられません。

とても非効率的なのです。


こんな事を知らない人なら、エポキシ樹脂のように器具にはとりあえず順番に入れようとして進んで行っ

てしまったら、最初の器具の樹脂はもう粘ってきて僅かしかひび割れの中に樹脂は入りません。


低圧注入工法は時間を掛けて静かにゆっくりと樹脂に押し圧を掛けて注入するから微細なひび割れの中に

入るという原理なのですからこんなに早く硬化する材料は使えません。


樹脂の硬化が遅すぎると困りますが、こんなに硬化が早いと仕事が不完全になります。


重大事故に関わる仕事なのですから、勉強不足のこんなメーカーは退場ですね。


あまりいい加減な施工をしていると『いつかは』笹子トンネルのような結果になりますよ・・・。



さて、今年もいよいよ残り3日となりました。

フロッグにとって今年はとても静かなのんびりとした日々でした。(暇だったと言う事です)


来年は補修の公共事業も沢山発注するようですからひょっとすると期待できるかもしれませんね。


低圧注入工法の専門店がどんどん増えることを夢に見ましょう・・・・。


そうなのです、専門職人さんが増えるとフロッグも普及するのです。

高機能、安価で何故普及しないのかといえば、高機能の意味が分かってもらえない、安価であっても樹

脂を注ぎ足すことが面倒という職人さんが多数だからです。



ひび割れの中に樹脂を注ぎ足して満杯にすると言う事が理解できないらしいのです・・・

ひび割れの幅と樹脂の硬さの適合性が理解できないということらしいのです・・・・・・




来年はフロッグの取引先の方達20名が注入技能士の国家試験を受けます


1月早々に模擬試験と講習を久々に行います。


絶対に本試験には合格して欲しいのです・・・・。


受験は年齢に関係なく仕事に対する熱意と自己啓発なのです。


人間は、知らないことを覚えるとか、緊張感とかは時々必要なのです。


ストレスも決して害ばかりではありません、ストレスを受けて立ち向かう気持ちも若さを保つ方法なので

す。


頑張れ受験おじさん達・・・・・・・・。