今日は雪で注入の仕事もお休みです
数日前に笹子トンネル事故調査委員の報告を見ました
片側車線の不都合箇所は1200箇所以上とか
そのうち今回崩落した付近のアンカーボルトについてはぐらついていると言う事で652箇所も補修してい
たそうです
コンクリートの強度とアンカーボルト(引っ張り強度)そのものの強度は全く問題となる箇所は無かったそ
うです。
事故の原因は、写真のようにアンカーボルトの周りにある筈の接着剤がその箇所には無かったという
報告でした。
では、危険と知ってから補修した652箇所も樹脂は回っていなかったという事なのでしょうか
今、思うと何故、そんな危険な箇所を確実ではない方法で更に不確実な化学的な方法の接着剤ごときで
留めたのかと残念に思えます。
再補修した時の職人さんの意識が、丁度ひび割れ注入補修と同じように器具を取り付けて樹脂は入る入ら
ないには関係なく兎角、写真さえ撮れば全て終わり・・・・なんて事はなかったのでしょうか。
笹子トンネルの場合は天井面の施工ですから施工の都合上、硬い高粘度型の樹脂を使用したらしいのです
が、充填の確認はできたのでしょうか
ケミカルアンカーでの施工はボルトの先端まで確実に充填した事が確認はできるのでしょうか
樹脂の充填の確認ができない方法なら、不確実な施工になることは施工時から判っていたと思います。
その当時では崩落までは想定外の事だったのでしょうか
でも落ち着いて考えればこの接着剤が唯一の固定する物なのですから、樹脂がボルトの廻りにまわってい
なければ外れると言う事は分かっていたはずですが・・。
施工の当事者はなんらかの二次的な固定をしてくれるものだと考えていたのかもしれませんね。
他人事では有りませんよ・・・。
ひび割れの注入にしても今の不確実な施工方法ではいつか将来は同じような重大事故が起きる可能性を否
定できません。
樹脂の注ぎ足しができない器具での施工方法とか、注入の途中で器具を外し器具の使い回しを平気でして
いる施工など・・・将来に責任をもてるのですか・・・・・。
いずれにしてもこの笹子トンネルの事故については徹底的に原因を解明して、二度とずさんな仕様、施工
をしないように責任の所在をはっきりして欲しいと思います。
犠牲者の身になってごらんなさい・・・結果的には手抜き施工ですよ、耐えられませんよ。