低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

庁舎のひび割れ注入

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

都内の区役所の駐車場のひび割れ補修を連休を挟んで施工しました

この役所は今回で3回目の施工です


この役所の担当の方は建物を大切に長持ちさせたいという気持ちが強くて、我々施工者にもその気持ちが

強く伝わってきます。


まかせておくんなさいまつせ・・・丁寧にやりますよ・・・。



1年に一度のペースで工事をしていますが、高層の建物ですが、地震のせいなのかひび割れが増えていま

す。

今回は清掃時の水撒きの際にひび割れから階下に漏れてくる箇所のみの施工となりました

地下一階と地下二階の駐車場が現場ですが、休日でも利用客が多いために出来る限り駐車場を封鎖しない

方法として全ての箇所は地下二階の天井面から注入する事にしました。


天井から注入して上の階の床に樹脂が溢れても簡単な養生で済みますからと提案して始めました

階上の駐車場は殆ど封鎖の必要はありません


フロッグなら樹脂の注ぎ足しも問題なく簡単に出来ますからこのような場合は製品のメリットが大いに活

用できます。

こう言うのを自我自賛のこんこんちき・・・・と言うのかい


ひび割れから施工中にも水が漏れてきている場所については低粘度型の水中硬化型のエポキシ樹脂を注入

しています。


D社のアクリル系のハードナントカという商品も、多少の濡れには使えて粘度も低くて使いやすいのです

が、残念ですが数分で硬化が始まるという低圧注入工法には致命的な性質なために使えません。

このメーカーは低圧注入工法が昔は低速低圧注入工法と言っていた事を知らないのだと思います

低圧注入工法は小さな力でゆっくりと時間を掛けてひび割れの中に進入させていく方法だと言う事をよく

知らないのでしょう。


一度自分で現場で施工すると直ちに低圧注入には使え無いという事がわかる筈なのに・・・勉強は大切で

すよ。

堂々とカタログに使えると謳うなよと言いたいですね。


設計事務所からの電話

『お宅のフロッグを使いたいとの建設会社から書類が届いているけど注ぎ足しができるからといっている

けどその意味を教えて下さい』


『ひび割れの幅は一定ではないために最初は超低粘度型のエポキシ樹脂を注入してフロッグのなかにエポ

キシ樹脂がなくなったら次の硬さの低粘度型のエポキシ樹脂を入れるような樹脂の注ぎ足しをするよう

なシステムになっているからです』


『一度の注入では駄目ですか』


『例えば1㎜幅のひび割れの中に低粘度型のように柔らかいエポキシ樹脂を注入しても入るには入ります

が時間と共にせっかく注入した樹脂が下のほうに流れてしまいます、樹脂はひび割れの中で留まってく

れないと注入の意味がありません。ひび割れ幅と適合な硬さの樹脂は決まっていますからフロッグの中の

樹脂が直ちに無くなった場合は留まるように硬い樹脂を注ぎ足すのです』


『・・・・』


『だからといって最初から硬い樹脂では今度は入りにくいしもしもひび割れ幅が小さい場合は全く入りま

せん』


『ひび割れはビンのように底がある訳ではありませんからひび割れ幅に対して柔らか過ぎる樹脂は殆ど

反対側へ流れ出してしまいますよ』


『理想的にはどんなひび割れ幅であっても最初は超低粘度型を注入して、フロッグに残る樹脂の動きを見 

て直ちに無くなれば柔らかすぎると言うことですからそれよりも硬い樹脂を注入します。但し最初に入


れてから殆どなくならない場合はその樹脂は適合していると見て一度だけでも良いと言う事になりま  
 

す』


『なるほどね・・・』



『あっ、もしもし・もしもし・切れたか・現場名を聞くべきだった・・残念無念佐々木小次郎・・』