低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

地震でできたひび割れ補修の場合

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地震で浮き上がった鉄骨のスリーブ

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3.11の地震での東北自動車道那須高原ドライブイン

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梁の補強での注入工事

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3.11 東北自動車道那須高原ドライブイン

今回の地震で災害に遭われた方達にお見舞い申し上げます

まだまだ余震は続くそうなのでくれぐれもお気をつけてくださいませ

 

写真は前回の東北大震災の際にフロッグでひび割れの補修をした写真です

地震によるひび割れの特徴はひび割れた表面は擦れたようになっていて普段の建物の構造クラックとか乾燥によるひび割れとは一見してその違いが判ります

殆どのひび割れは裏側まで貫通しているのも特徴です

地震の時に発生したひび割れの補修はその建物の重要な構造に関わる場所が殆どですからより多くの樹脂量を注入することを勧めます

普段のひび割れの場合はひび割れが長期にわたって発生していますからひび割れの内部は比較的崩れていませんが地震の場合は最初に割れたひび割れが更にせん断方向に擦られていますから内部の鉄筋回りもぐずぐすになっている場合が多くあります

ひび割れに対しての必要推定量は普段の倍以上の樹脂量は必要となります

しかもひび割れの幅は中ほど大きくなっていることが多いですから、最初に超低粘度型の樹脂を注入してその樹脂の入り具合が早い場合は硬めのエポキシ樹脂を何度も注ぎ足して下さい

もしも貫通している裏側に回ることができるなら必ず樹脂が出てくるまであきらめないで注ぎ足し注入をして下さい

超低粘度型のエポキシ樹脂は滑りがいいですからこんな場合は裏側まで樹脂が出てくるまでそのまま継ぎ足しをして出てきたらそれから硬い樹脂を注ぎ足し注入するのが一番いい方法です

新幹線の橋脚などのひび割れ注入などいつものように低圧注入の経験が殆どない人が施工するのであればがっかりですが

低圧注入を生業とする職人さんが殆どいないのだからそれはそれで仕方ないのですが、せめて樹脂が入っていくまで真面目に施工してもらいたいものです

出来れば注射器のような樹脂の注ぎ足しが簡単にできない器具は止した方がいいですね

器具の中に樹脂が無くなったら必ず樹脂の注ぎ足しはするようにしましょう

施工した結果が見えない工法なので素人で施工しても生業とする人が施工してもすぐには解らないのですからより真面目に施工して欲しいですね

一番上の写真はALC版の鉄骨構造の大型スーパーの建物ですが地震によって鉄骨の基礎部分がそっくり浮き上がってアンガーボルトが浮いてしまっていました

他に方法がないのでその隙間にエポキシ樹脂をフロッグで大量に注入しています

あれから10年も経過していますが今もなんにも変化はありません

やっぱりエポキシ樹脂の注入が正しかったのだと思います

 

被災された方は負けないでください・・私もがん張りますです