低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

地下鉄のひび割れからの漏水は

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地下鉄の通路の天井にひび割れが発生して、そして雨水か漏れ出した現場を先週に工事に取り掛かった所

ひび割れの周りを乾燥させた方が完璧な仕事ができると言う事で延期していたのですが、これ以上は待て

ないと言う事で施工にかかりました。


濡れている箇所はフロッグの取り付けのためにひび割れを中心に直径25㎜×20㎜の穴を開けて、仮止め材

は急結セメントを使用して樹脂が漏れないように確実にシールします。

この段階で周りから漏水していないかを確認します

もしも、漏れていたら面倒でもその部分にも穿孔してフロッグを取り付けます


注入する樹脂については色々と考えています


現在、国内のエポキシ樹脂メーカーで製造している低粘度型の水中硬化型の樹脂は低粘度型と中粘度型の

中間程度の硬さの樹脂しかありません。

つまり、ひび割れ幅が0.5㎜以下のものについては注入がスムーズには進入していかないという事になり

ます。


例えばフロッグ導入路工法のようにひび割れに溝を造って注入するのなら樹脂は硬くても問題は無いので

すが、ひび割れの上にフロッグを直接取り付けた方法ではこの硬さではとても確実ではありません


そこで、樹脂の滑りを良くするために通常のエポキシ樹脂の超低粘度型を最初に注入します。

つまり捨て打ちのように注入するのです

フロッグに樹脂が無くなって、注ぎ足しの時に水中硬化型の樹脂を追加注入するのです

何度も、何度も追加注入をしています


最初に注入した超低粘度型の樹脂は水の中ではコンクリートに接着しませんからひび割れの中から押し上

げて外に追い出してしまうのです。


一番下の写真はそのフロッグを翌日に撤去した後の写真です

樹脂がどの程度残っているかを確認するために写真で撮っています


樹脂はフロッグのmaxラインまで数回を注入していましたが、最後に残っていた樹脂の量を確認していま

す。

素晴らしいでしょう・・・樹脂は殆ど残っていません・・・少し残っている?

今回は周りが白く乾燥していたので・・空打ち(空気だけをガンでフロッグに押し入れる事)をしなかった

という・・・・負け惜しみもありますので・・ムニャムニヤ・・。




ひび割れの中に確実に樹脂が入って行った事が確認できます

先月、フロッグの鋳型を修正したのですが、殆ど樹脂は残っていませんのでより高機能になったと満足で

す。


翌日に完全に撤去する予定でしたが、元請の要請で器具のみを撤去して仮止めシールの急結セメントは漏

水の確認の為にそのまま残す事となりました・・・異存はありません。


最後に背面防水材を塗布して完成です

跡は残りますがいずれは天井を張るそうですから・・いいでしょう。


私の仕事ですから一滴たりとも漏水はない筈ですから・・・2滴なら半額でよかよ・・・。


なんて事は言うなよ・・テコ君