低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

低圧注入工法の剥離シール材

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今日は剥離シール材について

先日炎天下の中で剥離シール材を使用したらなかなか剥離しづらくておまけに引っ張ったら10センチ程度

の長さですぐに切れてしまう・・・・なにが剥離シール材なのだ・・剥離なんてしないぞ


と言う事で今年も剥離シール材がはがれなくなる季節が来てしまいました


私が普段使用しているメーカーも、なんとかボンドとか言う会社のものも場所によってはすぐに切れてし

まってとても剥離シール材とはいえません。


10年1日のごとく進歩の無いこれらの製品は日本ではまれに見る希少価値のある商品かも知れません


この2社の製品は変性シリコーン系とウレタン系なのですが、一般的に使用されているシーリング材の


場合は、硬化時の急激な高温に対しても決して黄変したり弾性がなくなったり脆くはなりません。


それぞれの会社では同様にシーリング材も生産しているのに、何故長年の懸案事項なのに解決しようとし

ないのでしょうか・・・・・わかりませんね。



と言う事で知名度は殆ど無いメーカーですが、この会社の製品がなんとか使えるのではないかと今回に

実験をして見ました。


過去に実験した結果では市販のシリコーンシーリング材の場合には硬化の速度も剥離性にもまずまず合格

なのですが致命的なことは注入が終わった後の塗装等が使用できないという事なのです。


この場合についてもシールする以前に当店で開発した剥離用プライマーを塗布してからシールすると言う

事が前提なのですが、当店のプライマーは水系なので後に水を掛けてふき取ることによって塗装には影響

しないし、そのまま塗装しても差ほどの影響はありません。


しかしシリコーンの場合は水を流しても駄目なのです。

下地にシリコーンオイル等が残ってしまうのです。


今回実験したのはウレタン系でクイックという商品名で防水の下地に塗布する速乾性のシーリング材です


早く硬化して剥離シール材とは良く似ているのですが接着性は当然ですが普通に接着してしまいます


剥離プライマーを塗布して試験をしたのが写真の通りです


施工して翌日に注入したのですが・・・


タイル面と塗材で仕上げている面については翌日には完全に硬化はしていません

台座の下の部分は湿気、空気が通らないために未硬化となっていて注入には耐えられません

養生期間が2日間もあれば注入は可能だと思いますが・・。


一般的な剥離シール材の場合は、今の時期は翌日には確実に硬化していますから問題は無いのです

またシリコーンの場合も翌日には硬化しています


一番下の写真ですが、右側の丸い形のものはフロッグを取り付けないで硬化したものです


残りの2つはフロッグを取り付けたものですが、中心部分が未硬化だったために樹脂が柔らかい部分を押

し広げで破裂したと推察できます


この製品をそのまま使うには問題が多すぎます


この製品を使うとすれば次のような問題点を解決してなら使えると思います


1.接着付与材を取り除いて接着を悪くする事

2,硬化時間を早くする事

 可使時間は今回のものは約40分ほどはありましたが、硬化時間を早くするためにこの可使時間が短く

 なると思いますが、最短で20分ほどでもあれば問題は無いと思います。


その他はほとんど問題はありません。

意外と簡単だと思いませんか


造ってくれると売れるのではないかと思いますよ。