低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

-5℃の時の低圧注入は

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先週は寒い日が続き北関東では雪も降り作業する職人にとっては厳しい工事となりました

公的な会館の改修工事に参加しています


朝礼の時に皆の恰好を観察すると殆の人はネックウォーマーをしています

それほどの恰好をしていないと体が冷えて動きが悪くなるもんね・・・私も負けないで厚着をして体を

冷やさないようにしています。


自分たちの寒さにはなんとか対応をして仕事をしますが、使用する化成品(シール材、エポキシ樹脂等)

はそう簡単には対応できません。


殆どの製品は原則として外気温度が-5℃以下の場合は硬化が進まないという注意書きがあります

メーカーの注意書き通りならば冬季の仕事は出来なくなります


しかし、長年の経験からすれば確かに-5℃以下になるとこのような製品は硬化が進まなくなりますが、工

夫すればなんとか翌日に次の段階の施工はできるような対策はあります。


例えば材料を混合する前に車の暖房で温めてすぐに混合して手早く施工すると硬化は遅いですが進みます


低圧注入工法の場合は最初の日は仮止シールと同時にフロッグを取り付けてそれが翌日に硬化を確認して

から次工程のエポキシ樹脂を注入します。

そして更にそれが硬化しているのを確認してからシール材、フロッグを撤去して完成となります


低圧注入工法はそれぞれの工程のものが硬化していなければ次の工程には進めないのです


そこで我々はこの仮止シール材は主剤と硬化剤からなっている2成分型の製品を使います


2成分型の場合は硬化機構を硬化剤及び触媒によって製品の硬化を行いますが、このような製品の場合に

は硬化促進剤を更に混合すれば思うように硬化時間をコントロールできるのです


普段カートリッジタイプを使っている方にはぜひお勧めです


カートリッジタイプは硬化するには空気中の湿気、酸素等で表面から硬化しますので空気が触れにくい

台座の下はなかなか硬化が進みません


特に下地が磁器タイルの場合は残念ですが冬季は硬化に5日ほども掛かる場合があります


今回は冬季の問題解決のためにこの2成分型の仮止め剥離シール材を使用しました


翌日にはエポキシ樹脂を注入しています。


硬化促進剤は多く入れれば入れるほど硬化は早くなります


色々な状況に合わせて材料を使いこなすこともいい仕事をするには不可欠なことなのです