低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

スケルトンになつたテナントビル

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今週は池袋駅東口からすぐの明治通りに面したテナントビルのひび割れ補修工事です

このビルの場合には築後約10年ですが明治通りに面しているせいか柱に沿ってのひび割れは各階に見られ

ます。

テナントさんが退去し内装材を撤去したら直ちに我々でそのひび割れの補修を行うという事になつていま

す。

比較的ひび割れ幅が大きいので注入した樹脂が外部に漏れるのですが、ビルが密集した場所なので多少の

液漏れは気にしないでくれとの事なので我々も安心して大目に樹脂を注入することができます


注入するエポキシ樹脂はひび割れの中では20年以上は変化は見られないのですが、紫外線を浴びると鮮や

かな黄色になるので一般的には嫌われるのです。

しかしこのビルは隣との間があまりないために壁面は人の目に触れることは殆どありませんから漏れても

気にしないでくれという事になっています。


フロッグの取り付ける日は気温が低かったために仮止めシール材は2成分型のものを使い更に硬化を早め

にするために促進剤を混合しています。


写真の上のシール材は促進剤のために反応して硬化したら赤い色になっています

下の写真のものは白い色となっていますが施工したすぐなので硬化の反応は起こっていないのです


このような色の変化についてはなんの問題もないのですが、気になるのは施工が完了した後にシール材を

剥がした時にコンクリートに染みが目立つように多くなるのではという不安があります。


今回は内装材を壁に貼るというような仕様なので染みが出ても無くても関係は無いのですが今後のために

もこの染みについては知っておく必要があります。


下の写真は仮止めシール材を撤去して完成の写真ですが見事にその跡が染みになっています

このままではコンクリートの粗面を現わす橋とかトンネルでは使いにくいですね

促進剤の中にはBODの油脂分を活性化する働きがあるのだと推察できます


次回からは汚染防止剤を塗布する必要があります

ひび割れの方向性についてはこの建物には見られませんので一定の方向からの荷重でのひび割れではなく

方向性のない動きによつてのひび割れと考えますが、3年前の地震の影響かも知れません


一般的には短期の地震の動きによって発生するひび割れはひび割れたところが細かく欠けるという特徴が

あるのですがこの建物はそうではありません。

ひび割れが擦れたという形跡は見られません


振動が長期的なものでひび割れが発生したのでしょうか・・・わっからん・・・。


何年か後で再度スケルトンになった時に観察すればその原因は解るのかも知れませんね



一番下の写真は隣のビルから樹脂の溢れを確認した様子です


半年もするとこの漏れた樹脂は黄色く黄変してしまうのです


見える個所の場合はこんなに樹脂を入れないでぎりぎりで注入を止めると良いのですが・・・・。


良い仕事でしたが・・繁華街の早朝は人がいなくて淋しいですね。