低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

予算が少ない補修工事

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先月に調査報告書を提出した市営住宅なのですが、危険を及ぼすような箇所のみ最小で補修工事をしてほ

しいとの事です。


危険を及ぼすとかこの程度は大丈夫などとは我々が判断できるようなものではないのではと・・・・・


我々はひび割れた個所は全て施工をし、モルタルが浮いている所も全て補修をしたいのです


後々何かあった時に自分の判断であればそれはとても諦めがつきません


費用が許すなら劣化している箇所は全てを補修したいと思いますが予算の事では反論は出来ませんので目

を瞑って指示通りにしましょう


後、塗装もしないという事なので本当に予算が無いのでしょうね


来週に取り掛かる公的機関の現場ですが、ひび割れ補修については○○が指定しているメーカーのエポ

キシ樹脂を使用して欲しいとの話です。


注入器具のフロッグについては問題は無いけれど樹脂は指定品を・・・との事


元請の方からその指定のメーカーリストを貰って見たのですが、8社ほどの製品の名前がありますが低圧

注入に使用する超低粘度型を製造していない会社が殆どで硬さの違う4種類のエポキシ樹脂を持っている

メーカーは2社だけでした。

しかもその内の一社は冬用は用意していないとか・・・?


外気温度がマイナス温度になった時に冬用ではなく一般用だったらその樹脂の硬さは微細なひび割れに注

入できる柔らかさではありません。


低粘度型でも中粘度型に近くなっています


0.3㎜幅のひび割れでも注入は出来ないのではないかと思います


全国で公的機関の橋梁などのひび割れはこの程度の事で補修をしているのかと考えると恐ろしくなりま

す。


確かにひび割れごときで橋梁とか柱などが直ちに崩れるというような事は無いかも知れませんが、ひび割

れた個所からコンクリートが中性化をして鉄筋も錆びてそして長い期間を経て・・・・そしてまた、想定

外だからしようがないよねって・・・


マンションの杭打ちでもそうですが多少杭が短くてもそんなにマンションが傾くなんてあり得ない、過去

にもそのような現象はなかった・・・そんな馬鹿な・・・今回は想定外だよね・・・・。


笹子トンネルのケミカルアンカーの外れで天井版が崩落した時も想定外・・・・



エポキシ樹脂はJIA6024という規格のJISがあるので私が普段使用しているメーカーの材料で同等品として

許可して欲しいとお願いをして使用を認めて貰いました


今月には工事に掛かりますが、低圧注入工法を指定してあるのにその内容が全く知られていないことに

改めてがっかりします。


ひび割れの幅と樹脂の硬さには適合性があるという事がなぜ常識として理解されないのか不思議です


大きな幅のひび割れの中に柔らかい樹脂をいくら入れても時間とともにひび割れの中で樹脂は流下して

流れ出してしまいます。


ひび割れは瓶のように底がある訳れではありませんから適合しない柔らかい樹脂ならばいくら注入しても

流れ出してしまいます。


0.3㎜幅のひび割れにグリスのように硬い樹脂を注入しても樹脂は絶対に入りません


こんなことは素人でも理解できると思うのですがメーカーも施主の役所もひび割れ幅と樹脂の硬さには適

合性があるとの指示が無いのはどうしてでしょうか。


崩れたら想定外で済ますのでしょうね